人事・労務

人事の年収相場|採用・労務・制度企画で差がつく理由と上げ方

人事の年収相場は?

人事の年収はどれくらいが相場なのか、自分の年収は高いのか低いのかが気になる方は多いはずです。そこでこの記事では、人事の年収を求人データで確かめ、分野ごとの差と年収が上がりやすい経験を解説します。

※会話は、面談でよくいただくご相談をもとに再構成しています。

相談者

人事の仕事を続けていますが、年収がなかなか上がりません。人事の年収の相場はどれくらいなんでしょうか?

森岡
LXキャリア

その相談は、面談でもよく伺います。実は、人事の年収は、分野と担当する業務によって大きく変わるんです。そこで、まず求人のデータで相場を確かめてから、年収が上がりやすい経験を整理しましょう。

相談者

では、相場からお願いします。

なお、数字は当社の求人データの集計をもとにしています。

人事の年収相場は?求人データで見る提示年収

まず、人事の求人の提示年収を、分野ごとに見てみましょう。また、年収の上の方にどれだけ届くかが分かるよう、上限が1,000万円以上の求人の割合も並べました。

人事の分野 提示年収の中央値 上限が1,000万円以上
制度企画・組織開発 725万円 44.7%
その他の人事 600万円 24.6%
人材開発 592万円 16.4%
採用 550万円 13.1%
労務・給与 510万円 5.1%
人事の合計(3,573件) 575万円 16.4%

出典:当社が利用するエージェント向け求人データベースのうち、主な職種が人事で、中途・正社員かつ提示年収のある求人(2026年9月20日時点)。また、提示年収は下限と上限の中間値の中央値です。「上限が1,000万円以上」は、提示年収の上限が1,000万円以上の求人の割合です。なお、提示年収は募集条件であり支給実績ではありません。

人事全体の中央値は575万円

その結果、人事の求人の提示年収の中央値は575万円でした。ちなみに、同じデータベースの経理・財務は600万円なので、人事はやや低い水準です。

また、下から4分の1にあたる値は475万円、上から4分の1にあたる値は700万円でした。つまり、人事の求人の半分は、475万円から700万円の間に集まっています。

とはいえ、中央値はあくまで真ん中の値です。そのため、自分の位置は、分野と役職を合わせて見る必要があります。

800万円を超える求人は約15%

さらに、提示年収の中間値で分けると、500万円未満が29.0%、500万〜800万円未満が55.7%でした。一方で、800万円以上は15.4%にとどまります。

このように、人事の求人の多くは800万円未満の水準です。そのため、それより上を目指すには、分野や役職を選ぶ必要があります。そこで、次の章からは、分野ごとの違いを詳しく見ていきます。

公的な統計との違い

なお、公的な統計では、給与計算を含む庶務・人事事務員の年収換算は約525万円という結果もあります。ただし、これは事務の仕事を中心にした区分なので、人事全体の水準とは一致しません。

👉 あわせて読みたい:給与計算と経理の違い|年収は525万円と512万円、高いのはどちらか

相談者

同じ人事でも、そんなに年収が違うんですか?

森岡
LXキャリア

はい、分野ごとの提示年収の中央値を比べると、制度企画・組織開発は725万円、労務・給与は510万円でした。つまり、200万円以上の差があるんです。

森岡
LXキャリア

そのため、年収を上げたいなら、今の分野の中で上を目指すか、年収の高い分野に広げるかを考えることが大切ですよ。

相談者

分野の選び方で、将来の年収も変わるんですね。

人事の年収は分野によって大きく変わる

次に、分野ごとの年収の特徴を見ていきます。というのも、人事の年収は、どの分野を担うかで最も大きく変わるからです。そこで、分野ごとに年収の水準と伸び方を整理します。

制度企画・組織開発が最も高い

まず、制度企画・組織開発の中央値は725万円で、人事の中で最も高い水準でした。しかも、上限が1,000万円以上の求人が44.7%あります。

なぜなら、評価や報酬の制度は、会社全体の人件費や社員の動き方を左右するからです。そのため、経営に近い判断を任される分、年収も高くなりやすいといえます。

採用は管理職になると大きく上がる

次に、採用の中央値は550万円でした。ただし、メンバー層では525万円なのに対して、管理職では700万円に上がります。

つまり、採用は入口の年収は高くないものの、チームをまとめる立場になると大きく伸びる分野です。また、採用は求人の数が最も多い分野なので、管理職の求人も338件と、ほかの分野より多くありました。

👉 あわせて読みたい:採用担当はきつい?辞めたくなる5つの理由と続けやすい職場の見分け方

人材開発は人事全体と同じくらい

また、人材開発の中央値は592万円で、人事全体とほぼ同じ水準でした。そして、管理職になると702万円に上がります。

さらに、研修を企画するだけでなく、社員の育成の仕組みを経営の目標に結びつけられる人は、評価が高くなりやすい傾向があります。

労務・給与は安定しているが伸びは緩やか

一方で、労務・給与の中央値は510万円で、上限が1,000万円以上の求人も5.1%でした。とはいえ、管理職になると675万円まで上がります。

また、労務は法律の知識が求められる専門職なので、景気に左右されにくいという面もあります。したがって、年収の高さより安定を重視する人に向いた分野です。

そのうえで、労務相談や規程づくりまで担えるようになると、評価は上がりやすくなります。つまり、手続きの正確さに、判断の経験を足していくことが大切です。

👉 あわせて読みたい:労務に向いている人の6つの特徴|10問のセルフチェックと向いていない場合の選び方

\ 人事・労務の方へ /
あなたの適正年収、
90秒で診断します
スキル・経験・資格から、いまの市場での年収の目安を計算します。

想定年収レンジキャリアタイプ年収アップの次の一手
※想定年収レンジはその場で表示されます。キャリアタイプと次の一手はメールで受け取れます。
✓ 完全無料✓ 面談の強要なし✓ 秘密厳守

無料で年収診断をはじめる ›

人事で年収が上がりやすい業務と上がりにくい業務

では、同じメンバー層の中では、どんな業務を担うと年収が高くなるのでしょうか。ここでは、仕事内容に書かれた業務ごとに、提示年収の中央値を比べました。

HRBPや人事戦略は100万円以上高い

まず、HRBP(事業部の人事を担う役割)を仕事内容に書いた求人は675万円で、書いていない求人より143万円高い結果でした。また、人事戦略や要員計画を書いた求人も670万円で、135万円高くなっています。

なぜなら、どちらも事業の計画に合わせて、人の配置や採用を考える仕事だからです。つまり、経営や事業部と同じ目線で考える経験が、年収の差につながっています。

相談者

HRBPになるには、どんな経験が必要なんでしょうか?

森岡
LXキャリア

まず、事業部の数字や計画を理解していることが前提です。たとえば、採用の経験でも、事業の目標から必要な人数を考えてきたなら、HRBPに近い経験として話せます。

森岡
LXキャリア

そのため、今の仕事で事業部の会議に出る機会をつくるのも一つの方法ですよ。そうすれば、事業の目線で人の配置を考える経験が積めます。

相談者

事業の目線を意識して動いてみます。

制度づくりや組織開発も75万円高い

次に、人事制度の企画や、組織開発・エンゲージメントを書いた求人は、それぞれ600万円でした。書いていない求人の525万円より、75万円高い水準です。

さらに、採用でも、採用戦略や採用企画を書いた求人は575万円で、書いていない求人より50万円高くなっていました。つまり、制度や組織、計画に関わる経験は、どの分野の人事にとっても年収を上げる材料になります。

IPOの準備や英語の経験も評価される

加えて、IPOや上場の準備を書いた求人は600万円で、書いていない求人より50万円高い結果でした。というのも、上場の準備では、規程や制度を一から整える力が求められるからです。

また、英語を書いた求人も600万円でした。ただし、件数は45件と少ないため、目安として見てください。

作業が中心の業務は低めになりやすい

一方で、面接や日程の調整を書いた求人は485万円で、書いていない求人より75万円低い結果でした。また、給与計算を書いた求人も501万円で、49万円低くなっています。

とはいえ、これらの業務の経験が評価されないわけではありません。むしろ、正確に回せる力を土台に、企画の仕事を少しずつ足していくことが、年収を上げる近道です。

出典:表1と同じ求人のうち、メンバー層(管理職・役員を除く)2,917件。職種名と仕事内容の文章に、それぞれの業務を表す語があるかで分けています。

相談者

一度年収が下がった職場に移ってしまいました。前の水準に戻すことはできますか?

森岡
LXキャリア

たとえば、面談でお会いした社労士事務所の方も、事業会社の人事にいたころより年収が下がり、その水準に戻したいと話していました。

森岡
LXキャリア

こうした場合は、今の職場で積んだ経験を、事業会社の人事でどう生かせるかを整理するのが近道です。たとえば、労務の専門性に加えて企画の経験を語れると、評価が上がりやすくなりますよ。

相談者

経験の見せ方を考え直してみます。

人事で年収1,000万円に届く人の条件

次に、人事で年収1,000万円を目指すときの条件を見てみましょう。まず、提示年収の上限が1,000万円以上の求人は、人事全体の16.4%でした。

1,000万円は上限に書かれていることが多い

ただし、下限が1,000万円以上の求人は1.2%しかありません。つまり、1,000万円は多くの場合、経験や評価によって届く上限として書かれています。

そのため、1,000万円の求人に応募しても、提示される額は経験に応じて変わります。だからこそ、上限の数字より、自分の経験でどこまで届くかを見極めることが大切です。

たとえば、提示年収の幅が広い求人では、面接で経験をどう伝えるかによって提示額が変わります。そこで、自分の経験を数字で語れるようにしておきましょう。

管理職や役員の経験が求められる

また、役職ごとの中央値は、メンバー層が550万円、管理職が700万円、役員・CxOが1,000万円でした。このように、役職が上がるごとに年収は大きく伸びます。

ただし、役員・CxOの求人は39件と少数です。そのため、人事のトップを目指す道は、どの会社でも狭き門だといえます。

特に、制度企画・組織開発の管理職では、中央値が900万円に達していました。なお、採用の管理職は700万円、労務・給与の管理職は675万円です。したがって、1,000万円を目指すなら、制度企画で管理職を担う経験が有力な道になります。

勤務地は東京に集中している

さらに、上限が1,000万円以上の求人の94.5%は、勤務地に東京を含んでいました。ちなみに、東京を含む求人の中央値は600万円で、含まない求人の500万円より100万円高い水準です。

とはいえ、最近は在宅勤務を取り入れる会社も少しずつ増えています。そのため、東京以外に住んでいる人も、働き方を含めて求人を確かめてみるとよいでしょう。

なお、東京を含む求人は人事全体の81.0%でした。つまり、人事の求人そのものが東京に集まっている点も知っておきましょう。

人事の年収を上げるために今からできること

最後に、人事の年収を上げるために、今からできることを紹介します。なお、どれも今の会社にいながら始められることです。

今の会社で企画の仕事を取りにいく

まず、今の会社で、制度の見直しや採用の計画づくりなど、企画の仕事に関わる機会を取りにいきましょう。なぜなら、企画の経験があるかどうかで、提示年収に50万〜140万円ほどの差が出ていたからです。

たとえば、採用担当なら、採用の計画を一緒に作らせてもらうことから始められます。また、労務担当なら、規程の見直しに関わる機会を探してみましょう。

小さくてもマネジメントの経験をつくる

次に、後輩の指導やプロジェクトのとりまとめなど、小さくてもマネジメントの経験をつくることが大切です。そうすれば、管理職の求人に応募するときの材料になります。また、人数が少なくても、誰をどう育てたかを具体的に話せることが大切です。

分野を広げる転職を考える

さらに、採用や労務の経験を土台に、制度企画やHRBPに分野を広げる転職も選択肢です。ただし、制度企画は経験者を求める求人が多い分野なので、準備の順番を考えておきましょう。

👉 あわせて読みたい:人事への転職は難しい?未経験から入れる3つの入口と分野ごとの実態

資格は専門性の裏づけとして使う

また、労務の分野では、社労士などの資格が専門性の裏づけになります。ただし、資格だけで提示年収が上がるわけではありません。

実際、社労士を挙げる求人の中央値は、人事全体とほぼ同じでした。そのため、資格は経験と組み合わせて使うことが大切です。

👉 あわせて読みたい:人事に資格は必要?求人データで見る役立つ資格7つと選び方

自分の市場価値を数字で確かめる

そして、自分の経験が求人でどう評価されるかを数字で確かめておくと、次の一歩を決めやすくなります。というのも、同じ人事でも、担ってきた業務によって評価が大きく変わるからです。

相談者

年収が上がる経験は分かりました。そこで、今の経験だと人事としてどのくらいの年収になるのかを知りたいです。

森岡
LXキャリア

たとえば人事の年収診断なら、担当業務や役職から想定年収の目安が90秒でわかります。そのうえで、どの経験を前に出せば年収が上がりやすいかを一緒に整理しましょう。

相談者

まずは自分の現在地を確かめてみます。

👉 あわせて読みたい:人事の仕事内容|採用・労務・制度など人事部で実際にやること

まとめ:人事の年収は分野と業務の選び方で上がる

このように、この記事では人事の年収を、求人データをもとに分野と業務ごとに整理しました。では、要点を振り返ります。

  • まず、人事の求人の提示年収の中央値は575万円で、半分は475万〜700万円に集まる
  • また、制度企画・組織開発は725万円、労務・給与は510万円と、分野で200万円以上の差がある
  • さらに、HRBPや人事戦略を担う求人は、メンバー層でも100万円以上高い
  • そして、1,000万円を目指すなら、制度企画で管理職を担う経験が有力な道になる

気軽にどうぞ!

LINEで相談する

📌 この記事の一次情報源

  1. 当社が利用するエージェント向け求人データベースの人事求人3,573件と経理・財務求人3,116件の提示年収の集計(2026年9月20日時点、中途・正社員・提示年収ありに限定)
  2. 当社が2026年に行った求職者の方との面談の記録(個人が特定されないよう、職種以外は伏せて再構成)
まずはあなたの
市場価値を知ることから。

たった90秒であなたの可能性が
見えてきます。

年収診断をはじめる 90秒で完了 LINEで相談する 24時間以内にご返信
年収診断をはじめる LINEで相談