「経理はきつい」「経理はやめとけ」という言葉を目にして、不安になっていませんか。この記事は、経理を目指す20〜30代の方や、いま経理として働いていて続けるか迷っている方に向けたものです。実際、「経理 きつい」と検索する人は少なくありません。結論から言うと、経理がきついかどうかは仕事の性質だけでなく、あなたの適性と職場環境で大きく変わります。
そこで本記事では、「経理はきつい・やめとけ」と言われる理由を整理したうえで、続けるべきか辞めるべきかを判断する具体的な軸まで解説します。感情論ではなく、実態にもとづいて冷静に考えていきましょう。
「経理はきつい」「やめとけ」と言われる5つの理由
まず、なぜ経理はきついと言われるのか。よく挙がる理由は、大きく次の5つに整理できます。順番に見ていきましょう。

1. 繁忙期に残業が集中する
経理の忙しさは、時期によって大きく偏ります。とくに月次決算を締める月初と月末、そして3月決算企業なら4〜6月の年次決算期は、業務が一気に押し寄せます。そのため「経理 きつい」という印象は、この繁忙期の負担から生まれることが多いのです。
2. ミスが許されないプレッシャー
経理はお金を扱う仕事です。金額を1桁間違えれば、決算や納税、取引先との信頼に影響します。したがって、常に正確さが求められる緊張感がつきまといます。この「ミスできない」というプレッシャーも、つらいと感じる大きな要因です。
3. 覚えることが多く勉強が続く
会計基準や税制は、毎年のように改正されます。近年ではインボイス制度や電子帳簿保存法への対応も加わりました。しかし、その勉強時間は業務として評価されにくいのが実情です。学び続ける負担を「大変だ」と感じる人は少なくありません。
4. 業務が属人化しやすい
お金まわりの情報は機密性が高く、担当を安易に増やせません。その結果、「この処理はあなたしかわからない」という状態になりがちです。すると休みを取りにくく、引き継ぎも進みません。この属人化が、経理を辞めにくくさせる一因になります。
5. 給与が急には上がりにくい
経理は利益を直接生む部門ではありません。そのため、営業職のようなインセンティブは期待しにくい面があります。ただし、後述するように専門性を高めれば年収を伸ばす道はあります。目先の給与だけで判断するのは早計です。
「経理はきつい」の裏返し|それでも続けるメリット
ここまで読むと不安になるかもしれません。しかし、きついと言われる特徴は、裏を返せば経理の強みでもあります。両面から見ておきましょう。
専門性が景気に左右されにくい
どんな会社にも経理は必要です。会社が存続する限り、決算も納税もなくなりません。つまり経理の専門性は、景気に左右されにくい安定した価値を持ちます。この普遍的な需要こそ、経理を続ける最大のメリットです。つまり「経理 きつい」は物事の一面にすぎません。
定型化が進みホワイトな職場も多い
近年は会計ソフトやクラウド化で、経理業務の効率化が進んでいます。そのため繁忙期でも残業が少ない職場は着実に増えました。「経理=激務」というイメージは、必ずしも現在の実態と一致しません。残業が少ない経理の職場の探し方も、あわせて確認してみてください。
経理が「つらい・大変」になりやすい人・環境の特徴
同じ経理でも、つらさの感じ方には個人差があります。では、どんな人や環境で「経理 きつい」と感じやすいのでしょうか。
適性の面で無理が生じるサイン
細かい数字の確認が苦痛でしかない場合、経理の日常はストレスになりがちです。また、締め切りに追われる働き方が極端に苦手な人も、繁忙期を重く感じます。ただし、これらは慣れや工夫で改善する部分も大きい点は押さえておきましょう。
環境そのものが原因のケース
一方で、つらさの原因が「あなた」ではなく「職場」にあることも多くあります。慢性的な人手不足、非効率な手作業、過度な残業などです。こうした環境要因は、個人の努力では変えにくいのが現実です。経理のブラック企業の見分け方を知っておくと、環境の問題を切り分けやすくなります。
「経理をやめとけ」は本当か|続けるか辞めるかの判断軸
それでは本題です。「経理 きつい」という悩みは、原因の切り分けで解決に近づきます。「経理はやめとけ」は、あなたにとって正しいのでしょうか。次の判断軸で整理してみてください。
続けたほうがよい人の特徴
仕事内容そのものには不満がなく、つらさの原因が職場環境にある。この場合、辞めるべきは経理ではなく「今の職場」です。専門性はすでに資産になっています。したがって、環境を変えれば経理を続ける価値は十分にあります。
方向転換を検討すべきサイン
反対に、数字を扱う仕事自体が根本的に合わない場合は話が別です。長期的に見て、興味の持てない分野で専門性を積むのは苦しくなります。その場合は、経理で得た管理部門の知識を活かせる別職種も選択肢になります。まずは経理の仕事の全体像を把握し、自分の適性と照らし合わせてみましょう。
きつい経理から抜け出す現実的な選択肢
最後に、「経理 きつい」と感じたときの具体的な打ち手を挙げます。辞める・続けるの二択で悩む前に、次の選択肢を検討してください。
ひとつは、社内での部署異動や業務分担の見直しです。属人化が原因なら、体制の改善で負担は軽くなります。もうひとつは、より働きやすい職場への転職です。同じ経理職でも、企業規模や業種によって忙しさは大きく異なります。さらに、簿記2級やより上位の資格を取得し、市場価値を高めてから動く方法もあります。いずれにせよ、まず「経理 きつい」の正体、つまり「何がきついのか」を言語化することが、最初の一歩になります。
なお、行動を起こす前に自分の市場価値を把握しておくと、判断の精度が上がります。今の年収が実力に見合っているのか、他社ならどの程度の条件が狙えるのか。この現在地を知るだけで、「続ける・辞める」の迷いはぐっと減ります。感情に流されず、客観的なデータをもとに次の一手を選びましょう。
この記事の一次情報源
- 厚生労働省「職業情報提供サイト(job tag)」会計事務従事者の就業実態・仕事内容:https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/436
- 厚生労働省「賃金構造基本統計調査」職種別賃金データ:https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/chinginkouzou.html
この記事を書いた人
森岡 祐介|管理部門特化の転職支援に従事。経理・財務・人事・法務など、バックオフィス人材のキャリア相談と求人紹介を専門とする。有料職業紹介事業として、20代・30代の経理担当者の年収アップ転職を数多くサポートしている。






