情シス

ネットワークエンジニアから社内SEへ転職|年収・必要スキル・成功戦略

「ネットワークの知識はあるのに、なぜか評価されている気がしない」
客先常駐が続くネットワークエンジニアの中には、そんなモヤモヤを抱える方が少なくありません。この記事では、ネットワークエンジニアから社内SEへ転職する際の年収相場と戦略を解説します。

✅ この記事でわかること

  • ネットワークエンジニアが社内SEへ転職するメリットと注意点
  • NE経験者の社内SE転職における年収相場のリアル
  • 事業会社の情シスとSIer・ベンダーの仕事の違い
  • 転職で評価されるスキル・資格と、成功するタイミング

ネットワークエンジニアが社内SEへの転職を選ぶ理由

まず、ネットワークエンジニアの転職市場では、事業会社の社内SE求人が着実に増えています。クラウド移行やゼロトラスト導入が進み、社内のネットワークとセキュリティを理解する人材を自社で抱えたい企業が増えているためです。

ネットワークエンジニアの転職を検討する社内SE候補者

多重下請けから抜け出し、当事者として働ける

SIerやSESでは、客先常駐や多重下請けの構造に悩む方が少なくありません。一方で事業会社の情シスなら、自社の課題に当事者として向き合えます。そのため、ネットワークの設計から運用改善までを一気通貫で担える点が大きな魅力です。

意思決定に近い立場で働けることは、日々の業務のやりがいにも直結します。

キャリアの選択肢が広がる

さらに、社内SEはネットワークだけでなく、インフラ全体・情報セキュリティ・DX推進へと領域を広げやすい職種です。NE時代に培った基盤知識は、こうした上流テーマでも強い武器になります。

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このように、単一領域の専門職から、複数領域を横断するキャリアへと道が開けます。

ネットワークエンジニアから社内SEへ|年収相場のリアル

次に、年収の話に触れます。ネットワークエンジニアの転職で最も気になるのが、社内SEへ移ったときの収入の変化でしょう。

ネットワークエンジニアから社内SEへの年収交渉

転職市場での需要の背景

クラウド移行やゼロトラスト化が進む中、社内のネットワーク設計を理解した人材の需要は高まっています。

外部委託していたネットワーク管理を内製化する企業も増えており、経験者への期待は今後も続くと見られます。

20代・30代の年収レンジの目安

厚生労働省の職業情報提供サイト(jobtag)によると、システムエンジニア・運用系職種の平均年収はおおむね550万円前後です。社内SEの場合、20代後半で400万〜550万円、30代で500万〜700万円が一つの目安になります。

ただし、企業規模や扱う技術領域によって幅は大きく変わります。大手のコーポレートIT部門や外資系では、これを上回るケースも珍しくありません。

年代 年収レンジ
20代後半 約400万円〜550万円
30代 約500万円〜700万円

公的統計で見るネットワーク系職種の実数

相場は公的統計でも確認できます。ネットワーク系に最も近い区分は、厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」の「電気・電子・電気通信技術者」です。年収換算は「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額」です。

年齢階級 年収換算 超過実労働時間数(月)
20〜24歳 約398万円 13時間
25〜29歳 約540万円 20時間
30〜34歳 約668万円 21時間
35〜39歳 約719万円 19時間
40〜44歳 約833万円 17時間

年収は年齢とともに順当に伸びています。20代後半で約540万円、30代前半で約668万円です。したがって求人票ベースの目安ともおおむね整合します。

【注目】残業時間は20代後半から30代前半がピークになっている

むしろ注目したいのは右の列です。超過実労働時間数は25〜29歳で20時間、30〜34歳で21時間とピークを迎えています。

他のIT職種と比べると、この水準は突出しています。同じ調査の企業規模計では、次のようになっていました。

  • 電気・電子・電気通信技術者:16時間
  • ソフトウェア作成者:12時間
  • その他の情報処理・通信技術者:12時間
  • システムコンサルタント・設計者:11時間

つまりネットワーク系は、IT職種のなかでも残業が長い区分です。というのも、障害対応や切り替え作業が夜間・休日に寄りやすいためです。

しかも、この調査が集計しているのは毎年6月分です。したがって年度末の刷新や大規模移行の山は反映されていません。実際の繁忙期は、この数字より重くなります。

ここが社内SEへ移る動機として大きい部分です。ただし注意もあります。日本標準職業分類に「社内SE」という区分はないため、移った後の残業時間を公的統計で比べることはできません。だから面接では「直近1年で最も忙しかった月は何時間だったか」を聞いてください。

年収を下げないための交渉ポイント

そのため、NEからの転職では「運用だけでなく設計・改善ができる」点を具体的な実績で示すことが大切です。例えば、ネットワーク刷新でコストを削減した経験は、年収交渉で評価されやすい材料になります。

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面接では、単なる運用経験ではなく、改善提案や障害対応の主導経験を伝えることが重要です。

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社内SEで評価されるネットワークエンジニアのスキル

続いて、転職で武器になるスキルを整理します。ネットワークエンジニアの転職では、基盤領域の深さがそのまま強みになります。

社内SE転職に向けたネットワークエンジニアのスキル習得

そのまま活きるスキル

たとえば、TCP/IPやルーティング、VPN、ファイアウォール設計の知識は社内SEでも日々使います。さらに、ネットワーク障害の切り分け力は、情シスのヘルプデスク対応でも高く評価されます。

これらのスキルは、社内SEの選考でも即戦力として高く評価される傾向にあります。

習得しておきたい資格・領域

一方で、社内SEは調達や社内調整も担います。そのため、基本情報技術者やITILの知識があると業務理解が早まります。加えて、AWSやAzureのクラウド資格、CCNAなどのネットワーク資格は、専門性の証明として有効です。

また、ベンダーや回線事業者との折衝経験も立派なスキルです。社内SEは社外パートナーを動かす場面が多く、この調整力は実務で重宝されます。

とくに、クラウド関連の資格を組み合わせると、将来的な選択肢がさらに広がります。

事業会社の情シスとSIer・ベンダーの違い

ここで、転職前に押さえたい働き方の違いを確認します。NEがSIerやベンダーから事業会社へ移ると、役割の重心が変わります。

「作る側」から「使う側・選ぶ側」へ

SIerやベンダーは、システムを構築して納品する立場です。これに対して情シスは、自社に最適な仕組みを選び、運用し、改善する立場になります。そのため、技術力に加えて業務理解や費用対効果の判断が求められます。

この視点の転換に戸惑う人もいますが、慣れれば大きなやりがいに変わります。

求められる姿勢の変化

さらに、社内SEは経営や各部門の要望を技術へ翻訳する役割も担います。一方で、最新技術を深く突き詰める時間は減る傾向があります。この違いを理解しておくと、入社後のギャップを防げます。

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そのため、技術力だけでなく、非エンジニアにもわかりやすく説明する力が求められます。

転職を成功させるベストタイミングと準備

最後に、動き出すタイミングと準備を解説します。ネットワークエンジニアの転職は、経験の棚卸しが成否を分けます。

動き出しに適したタイミング

一般に、設計や改善を一通り任された後が好機です。運用経験だけでなく、上流に関わった実績があると選考で評価されます。そのため、3〜5年の経験を一つの節目と考えるとよいでしょう。

逆に、まだ運用のみを担当している段階では、もう少し経験を積んでからの方が有利です。

選考前にやるべき準備

まず、担当したネットワーク案件を「規模・役割・成果」で言語化します。次に、社内SEでどう貢献できるかを具体的に描きます。たとえば、セキュリティ強化やクラウド移行の推進などです。

また、応募先の情シスがどんな課題を抱えているかも調べておきましょう。事業会社ごとにIT部門の成熟度は異なり、求められる役割も変わるためです。

数字や固有名詞を交えて語れるよう、事前に整理しておくと選考がスムーズに進みます。

社内SEとネットワークエンジニアの働き方の違い

転職後の変化を具体的にイメージできるよう、代表的な項目を比較しました。

項目 ネットワークエンジニア 社内SE
勤務先 客先常駐が中心 自社オフィス中心
担当範囲 ネットワーク領域に特化 インフラ全般+業務調整
評価基準 客先の評価・稼働率 自社内の成果・改善提案

このように、担当範囲が広がる分、技術力に加えて調整力が求められる場面が増えます。

面談現場から:ネットワーク側から動いた人が語ったこと

ここからは、当社が2026年に実際にお話をうかがったエンジニアの方のケースを紹介します。ネットワークエンジニア 転職の動機は、面談ではもっと具体的な言葉で語られていました。

抜けた理由は技術ではなく、単価の決定権だった

20代のうちに大手SIer系や物流系の現場へ客先常駐で入っていた方がいらっしゃいました。技術的な不満があったわけではありません。それでも常駐を続ける道は選びませんでした。

「仲介する会社が間に入るので、自分の思いどおりの単価交渉ができませんでした」

つまり争点は、自分の処遇を誰が決めているかでした。ネットワークエンジニアも構造は同じです。というのも、常駐先の評価が間に入るからです。

社内SEはこの点が変わります。評価も処遇も自社の中で完結するからです。ただし裏返しもあります。評価制度が総合職と同じテーブルなら、社内で完結することがそのまま頭打ちの理由になります。

だから求人票では、業務内容と同じくらい評価者と等級制度を確認してください。

運用の一次対応から、企画側に届いた人もいる

もう一人、IT歴およそ4年の方のケースです。出発点はSES契約の一次対応ヘルプデスクでした。そこから次のように進んでいます。

  • SES契約で一次対応のヘルプデスク(L1)を担当
  • 派遣として大手ECサイトのAPI関連業務(L2)へ移る
  • 個人事業主として社内SE・資格管理システム・AI関連の資料作成を受注
  • 上場企業のAI導入プロジェクトで、ベンダー選定から価格交渉までを担当

ここで注目したいのは跳び方の刻みです。L1からいきなり企画へ飛んだのではありません。まずL2という一段深い切り分けに移り、そのうえで構築・企画へ広げています。

ネットワークエンジニアはすでに、この「深い切り分け」ができる状態にあります。したがって社内SEへ移る際は、一段目を飛ばして企画側の話ができます。

需要は「作る人」から「判断する人」へ動いている

別の面談では、採用市場の変化についても話が出ました。ジュニア層の枠が減り、上流レイヤーに寄っているという実感です。

「AIよりちょっと優秀でいよう、という考え方だと時代に飲まれてしまうと思っています」

ネットワーク領域に当てはめると、意味は明確です。設定投入や定型的な監視は自動化が進みます。一方で、構成をどう変えるかを決める役割は残ります。

だから職務経歴書では、対応した障害の件数だけを並べないでください。その結果として構成や運用ルールをどう変えたかまで書くほうが、社内SEの選考では効きます。

ネットワークエンジニア転職でよくある失敗と回避策

あわせて、つまずきやすいポイントも見ておきます。事前に知っておくだけで、ミスマッチは大きく減らせます。

「楽になりそう」だけで選ばない

社内SEは客先常駐が減る一方、社内調整や雑多な依頼が増えます。そのため、業務範囲を面接でよく確認することが欠かせません。求人票の「情シス」が、実態はヘルプデスク中心という例もあります。

実態を理解しないまま転職すると、入社後のギャップに悩むことになりかねません。

一人情シスのリスクを見極める

さらに、中小企業では担当者が一人だけの「一人情シス」も多く見られます。裁量は大きい反面、負荷も高くなりがちです。だからこそ、体制や引き継ぎの有無を事前に把握しておきましょう。

面接時に「IT部門の人数」を確認しておくと、こうしたリスクを事前に把握できます。

転職活動を効率化する準備の進め方

限られた時間の中で転職活動を進めるために、事前にやっておきたいことを整理しました。

職務経歴書は「規模・役割・成果」で書く

担当したネットワーク構成の規模、自分の役割、達成した成果を具体的に書くことで、書類選考の通過率が上がります。

面接では「事業視点」を意識する

技術的な深堀りだけでなく、「その技術がビジネスにどう貢献したか」を語れると評価が高まります。

ネットワークエンジニアが転職で評価される実績の伝え方

同じ経験でも、伝え方次第で評価は大きく変わります。実績を語る際のポイントを整理しました。

障害対応の経験を数字で語る

「月間◯件の障害対応を担当し、復旧時間を平均◯分短縮した」のように、具体的な数字を添えると説得力が増します。

構築・改善プロジェクトの規模を明確にする

拠点数や利用者数など、プロジェクトの規模がわかる情報を添えることで、経験の大きさが伝わりやすくなります。

よくある質問

ネットワークエンジニアから社内SEへの転職について、よく寄せられる質問をまとめました。

Q. NW未経験でもクラウドスキルがあれば有利ですか?

有利になります。オンプレミスとクラウドの両方を扱える人材は、社内SEの選考でも高く評価されやすい傾向にあります。

Q. 資格なしでも社内SEに転職できますか?

実務経験が十分にあれば、資格なしでも転職は可能です。ただし、書類選考の通過率を上げる材料として資格取得もおすすめです。

Q. 30代からでもネットワークエンジニアから社内SEへ転職できますか?

十分に可能です。むしろ、実務経験が豊富な30代は即戦力として評価されやすく、成功事例も多く見られます。

Q. 社内SEはネットワークエンジニアより年収が下がりますか?

一概には下がりません。企業規模や担当領域によっては、むしろ年収が上がるケースも多く見られます。

Q. 転職エージェントは複数登録すべきですか?

IT専門エージェントと総合エージェントを2〜3社併用すると、非公開求人を含めて選択肢が広がります。

Q. 面接でよく聞かれる質問はありますか?

「なぜ社内SEを志望するのか」は必ず聞かれます。客先常駐からの脱却理由をポジティブな言葉で語れるよう準備しておきましょう。

Q. インフラエンジニアとネットワークエンジニアで転職の難易度は違いますか?

大きな差はありません。どちらも社内SEに求められる基礎スキルと重なる部分が多く、同程度の難易度と考えて差し支えありません。

まとめ:技術力を土台に、視野を広げるタイミング

ネットワークエンジニアとしての専門性は、社内SEへの転職において大きな武器になります。むしろ、客先常駐で培った技術力は、事業会社側が求める人材像そのものです。

まずは自分の市場価値を客観的に把握することから、次の一歩を考えてみてください。

✏️ 執筆・監修者

LXキャリア 転職支援チーム

  • CA/RA 経験豊富な現役人材紹介のプロ。年間数十件のマッチングを成立
  • 人材ビジネスを0→1で立ち上げ、事業としての人材支援の仕組みをゼロから構築
  • 情シス・IT・コーポレートIT領域の転職支援実績多数
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📌 この記事の一次情報源

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  2. 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」職種第5表(年齢階級別)・職種第1表 — 厚生労働省サイト
  3. 厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版O-NET)job tag — job tag
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