経営企画

経営企画の年収相場|1,000万円に届く人と届かない人の違い

経営企画の年収相場と1,000万円に届く人の違い

一般に、経営企画の年収は管理部門の中でも高いといわれます。そこでこの記事では、経営企画の年収相場を求人データで確かめ、1,000万円に届く人と届かない人の違いを解説します。

※会話は、面談でよくいただくご相談をもとに再構成しています。

相談者

実は、経営企画は年収が高いと聞きます。ただ、自分が1,000万円に届くのかは、まったくイメージがわきません。

森岡
LXキャリア

その疑問は、面談でもよく伺います。まず求人の提示年収で見ると、経営企画の中央値は800万円です。ただし幅がとても広いので、どこで差がつくのかを一緒に整理しましょう。

相談者

では、ぜひお願いします。

なお、数字は当社の求人データの集計と、厚生労働省の統計をもとにしています。

経営企画の年収相場は?求人データで見る提示年収

まず、経営企画の年収相場を、求人の提示年収から見ていきます。また、比べやすいように、同じデータベースの経理・財務の求人も並べました。

提示年収の中央値は800万円で、経理より200万円高い

職種 提示年収の中央値 中央の半分の範囲 中間値が1,000万円以上
経営企画(2,832件) 800万円 625万〜1,000万円 29.3%
経理・財務(3,116件) 600万円 475万〜780万円 10.5%

出典:当社が利用するエージェント向け求人データベースのうち、中途・正社員で提示年収のある求人(2026年9月20日時点)。また、提示年収は下限と上限の中間値で比べています。なお、提示年収は募集条件であり、実際の支給額ではありません。また、中央の半分の範囲は、下から25%と75%にあたる値です。

その結果、経営企画の提示年収の中央値は800万円でした。一方で、経理・財務は600万円なので、200万円の差があります。

さらに、中間値が1,000万円以上の求人は、経営企画では29.3%でした。一方で、経理・財務は10.5%なので、約3倍の割合です。つまり、経営企画は年収の水準そのものが一段高い職種だといえます。

ただし、ここでの数字は求人の提示額であり、実際に支払われた年収ではありません。そのため、相場の目安として読んでください。

年収の分布は600万〜1,000万円に半分が集まる

次に、同じ2,832件で提示年収の分布を見てみましょう。

提示年収(中間値) 割合
600万円未満 20.1%
600万〜800万円未満 26.4%
800万〜1,000万円未満 24.2%
1,000万〜1,200万円未満 16.0%
1,200万円以上 13.3%

まず、600万〜1,000万円未満に全体の50.6%が集まっていました。また、1,000万円以上も合わせて29.3%あります。

ただし、600万円未満の求人も20.1%あります。このように、同じ経営企画でも年収の幅はとても広いのです。そのため、平均や中央値だけを見て、自分の年収を判断しないことが大切です。

役職で経営企画の年収は大きく変わる

では、何が年収の差を生むのでしょうか。まず大きいのは役職です。

募集する役職 件数 提示年収の中央値 中間値が1,000万円以上
メンバー 1,688件 725万円 19.2%
管理職 840件 925万円 42.5%
役員・CxO 304件 972万円 48.7%

出典:表1と同じ求人データです。なお、役員・CxOを含む求人は役員に、部長・課長などを含む求人は管理職に数えています。

このように、中央値はメンバー層が725万円、管理職が925万円、役員・CxOが972万円でした。また、中間値が1,000万円以上の求人の割合も、役職が上がるほど高くなります。

公的統計でも部長級は非役職者の約2倍

ちなみに、職種を問わない公的統計でも、役職による差ははっきり出ています。たとえば厚生労働省の調査では、月額の所定内給与は部長級が63.58万円、課長級が52.92万円、非役職者が31.05万円でした。

出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査の概況」第8表。なお、全職種・男女計の数字で、残業代と賞与を含まない2025年6月分の月額です。

つまり、部長級の月額は非役職者の約2倍です。したがって、経営企画の年収を上げるうえでも、役職を上げることが確かな道の一つといえます。

相談者

では、メンバーのままだと1,000万円は難しいのでしょうか?

森岡
LXキャリア

たとえば、メンバー層の求人でも、提示年収の中間値が1,000万円を超えるものは19.2%あります。とはいえ、管理職の求人では42.5%に上がるので、役職の影響は大きいんです。

森岡
LXキャリア

面談でも、次の転職では課長候補、その先は部長候補になるという話をよくします。そのときに、マネジメントの経験が応募条件に入ってくるんですよ。

相談者

つまり、役職と、そこに必要な経験がセットなんですね。

経営企画で年収1,000万円に届く人の特徴

続いて、経営企画で年収1,000万円に届く人の特徴を見ていきます。そこで、提示年収の書かれ方と、応募条件に挙がる経験を集計しました。

1,000万円は「上限」に書かれていることが多い

まず、提示年収の上限が1,000万円以上の求人は54.8%と、半分を超えていました。また、中間値で見ると29.3%です。ところが、下限が1,000万円以上の求人は8.9%しかありません。

つまり、多くの求人では、1,000万円は「経験しだいで届く上限」として示されているのです。しかも、下限と上限の幅は約365万円あります。そのため、同じ求人でも、どの経験を示せるかで提示額が大きく変わります。

マネジメントの経験が特に求められる

次に、中間値が1,000万円以上の求人では、応募条件にマネジメントの経験を挙げる割合が36.2%でした。一方で、1,000万円未満の求人では17.1%です。

このように、1,000万円以上の求人では、マネジメントの経験を挙げる割合が約2倍になります。だからこそ、部下を持った経験や、チームをまとめた経験は、年収を上げる材料になるのです。

新規事業やM&Aの経験で差がつく

さらに、役職の影響を除くため、メンバー層の求人だけで経験ごとの差を比べました。

応募条件に挙がる経験 挙げる求人 挙げない求人 差
新規事業の企画・事業開発 900万円(202件) 675万円 +225万円
M&A・資本提携・資金調達 900万円(135件) 675万円 +225万円
事業計画・KPI設計 800万円(119件) 680万円 +120万円
予算策定・予実管理 725万円(66件) 725万円 ±0万円

出典:表1と同じ求人データのうち、メンバー層の1,688件です。なお、金額は提示年収の中間値の中央値で、「挙げない求人」は仕事内容を含めてどこにもその語がない求人です。ただし、キーワード判定のため誤りを含み、差は相関であって因果ではありません。

その結果、新規事業やM&Aの経験を挙げる求人は、挙げない求人より提示年収が225万円高くなっていました。また、事業計画やKPI設計でも120万円の差があります。

予算・予実管理だけでは差がつきにくい

ところが、予算策定・予実管理を挙げる求人では、差がありませんでした。つまり、予実管理は経営企画の基本の仕事であり、それだけでは年収の差になりにくいのです。

相談者

実は、経理で予実管理をしてきたので、それが強みになると思っていました。

森岡
LXキャリア

もちろん強みです。ただ、面談でお会いした管理部門の方は、売上をつくる側の数字に関わらないと1,000万円の層には届かないのでは、と話していました。

森岡
LXキャリア

実際、メンバー層の求人では、予算・予実管理を条件に挙げても提示年収は変わりませんでした。一方で、新規事業やM&Aを挙げる求人は225万円高いんです。

相談者

では、予実の経験を事業の判断につなげて語れるかが大事なんですね。

👉 あわせて読みたい:経営企画の仕事内容|経営企画部・経営企画室で実際にやること

経営企画で年収1,000万円に届かない人に多い3つのパターン

一方で、経営企画で働いていても、年収が1,000万円に届かない人もいます。そこで、面談でよく見るパターンを、求人データと合わせて3つ紹介します。

①東京以外の勤務地を選んでいる

まず一つ目は、勤務地です。実は、経営企画の求人の90.1%は、勤務地に東京を含んでいました。

そこで、東京を含む求人と含まない求人を比べると、提示年収の中央値は812万円と600万円でした。なお、勤務地が複数ある求人は、東京が1つでも含まれれば東京を含むほうに数えています。また、中間値が1,000万円以上の割合も31.4%と10.0%で、3倍の差があります。

もちろん、東京以外でも高い年収の求人はあります。ただし数が限られるため、勤務地を優先するなら、年収との兼ね合いを先に考えておく必要があります。

相談者

ところで、地元に戻って働きたいのですが、年収はかなり下がりますか?

森岡
LXキャリア

経営企画の求人は9割が東京を勤務地に含みます。一方で、東京を含まない求人では、提示年収の中央値が600万円です。また、面談でお会いした管理会計の方も、地方での勤務を希望していて、年収が少し下がることも想定していました。

森岡
LXキャリア

そのため、勤務地を優先するなら、年収だけでなく仕事の中身や将来の役職で選ぶ視点が大切なんです。

相談者

つまり、何を優先するかを先に決めておくんですね。

②会社の給与水準を見ずに提示額だけを追う

次に二つ目は、提示額だけで求人を選ぶパターンです。たとえば、面談でお会いした経理の方は、会社全体の給与水準と比べて、提示額が妥当な範囲にあるかを気にしていました。

というのも、会社の水準より大きく高い提示額には、それだけ重い役割が求められるからです。たとえば、入社直後から全社の計画を一人で任されることもあります。

そのため、提示額が高い求人ほど、求められる役割と自分の経験が合っているかを確かめましょう。そうすれば、入社後に期待とのずれで苦しむことを避けられます。

③経理の延長だけで年収を上げようとする

そして三つ目は、経理の仕事の延長だけで年収を上げようとするパターンです。まず、先ほどのとおり、経理・財務の求人で中間値が1,000万円以上のものは10.5%でした。

実際、面談でも、上場企業の経理の方に、経理の求人では900万円を超えると数が減るとお伝えしたことがあります。そのため、経理から年収を上げたい場合は、経営企画の業務に少しずつ広げていくことも選択肢になります。

👉 あわせて読みたい:経理から経営企画へ|評価される経験と、移るまでの現実的なルート

経営企画のキャリアパスと年収の上がり方

では、経営企画の年収はキャリアとともにどう上がっていくのでしょうか。ここでは、求人データの役職別の数字をもとに、3つの段階で整理します。

メンバーから管理職へ上がる

まず、メンバーから管理職に上がると、提示年収の中央値は725万円から925万円になります。つまり、200万円ほどの差です。ただし、管理職の求人は840件で、メンバー層の半分ほどしかありません。

そこで、メンバーのうちから、後輩の指導や小さなプロジェクトのとりまとめを引き受けておきましょう。なぜなら、そうした経験が、管理職の求人でマネジメントの経験として評価されるからです。

さらに役員やCFOを目指す

さらに、役員・CxOの求人では中央値が972万円で、中間値が1,000万円以上のものが48.7%ありました。ただし、役員の求人では経営企画の経験そのものを求められやすくなります。

また、CFOを目指すなら、経営企画と財務の両方の経験があると強みになります。なお、CFOに至る経理・財務の道筋は、別の記事で詳しく解説しています。

👉 あわせて読みたい:経理のキャリアパス完全解説|CFOを目指す道まで

転職で上げるか、社内で上げるか

そして、年収の上げ方には、転職と社内での昇進の2つがあります。たとえば、今の会社で管理職への道が見えているなら、社内で上がるほうが確実なこともあります。

一方で、新規事業やM&Aの経験を積める場が社内にないなら、転職で経験の幅を広げる選択もあります。ただし、未経験の領域に移ると、一時的に年収が下がる場合もある点に注意しましょう。

👉 あわせて読みたい:経営企画への転職は難しい?未経験から入れる3つの入口

経営企画で年収を上げるために今からできる準備

最後に、経営企画で年収を上げるために、今の仕事をしながらできる準備を紹介します。しかも、どれも転職するかどうかに関わらず役に立ちます。

経験を事業の判断に結びつけて書く

まず、職務経歴書では、経験を事業の判断に結びつけて書きましょう。たとえば「予実管理を担当」ではなく、「予実の差を分析し、販促費の見直しを提案」と書きます。

このように書けば、数字を締めるだけでなく、事業を動かす側に関わってきたことが伝わります。しかも、先ほどの事業計画やKPI設計の経験としても読み取ってもらえます。

小さくてもマネジメントの経験をつくる

次に、マネジメントの経験です。なぜなら、1,000万円以上の求人では、マネジメントの経験を挙げる割合が約2倍だったからです。とはいえ、いきなり部下を持つのは難しいかもしれません。

そこで、後輩の育成や、部門をまたぐプロジェクトのとりまとめから始めましょう。たとえば、予算の取りまとめで各部門の担当者を動かした経験も、立派なとりまとめの経験になります。

最後に自分の市場価値を数字で確かめる

そして、自分の市場価値を数字で確かめることも大切です。というのも、同じ経営企画の年収でも、役職・経験・勤務地で大きく変わるからです。

そのため、まずは今の経験がどの水準にあたるのかを知ることから始めましょう。そうすれば、次に積むべき経験や、狙うべき求人がはっきりします。

相談者

なるほど、差がつく理由は分かってきました。そこで、今の経験だと経営企画でどのくらいの年収になるのかを知りたいです。

森岡
LXキャリア

たとえば経営企画の年収診断なら、担当業務や役職から想定年収の目安が90秒でわかります。そのうえで、どの経験を前に出すかを一緒に整理しましょう。

相談者

まずは自分の現在地を確かめてみます。

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👉 あわせて読みたい:経営企画への転職 完全ガイド|仕事内容・年収・向き不向き・入り方を総まとめ

まとめ:経営企画の年収は役職と経験で1,000万円に近づく

このように、この記事では経営企画の年収相場と、1,000万円に届く人と届かない人の違いを整理しました。では、要点をまとめます。

  • まず、経営企画の提示年収の中央値は800万円で、経理・財務より200万円高い
  • また、役職で年収は大きく変わり、中央値はメンバー725万円・管理職925万円
  • さらに、1,000万円は上限に書かれることが多く、下限が1,000万円以上の求人は8.9%
  • そして、差がつくのはマネジメントや新規事業・M&Aの経験で、予実管理だけでは差がつきにくい
  • ただし、東京以外の勤務地では中央値が600万円になる

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📌 この記事の一次情報源

  1. 当社が利用するエージェント向け求人データベースの「経営企画・経営戦略」求人2,832件と「経理・財務」求人3,116件の集計(2026年9月20日時点、中途・正社員・提示年収ありに限定)
  2. 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査の概況」第8表(役職別の賃金)https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2025/dl/14.pdf
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