「経理としての経験は10年近くあるのに、応募してもなかなか書類選考が通らない」
そんな悩みを抱えていませんか。実は経理の職務経歴書の書き方一つで、書類選考の通過率は大きく変わります。見られているのは経験年数の長さだけではなく、その経験がどれだけ具体的な数字と成果で語られているかという点です。
本記事では、経理の職務経歴書で通過率を左右する5つのコア要素と、実際に使える例文、そして選考担当者が減点しがちなNGパターンまで解説します。
📋 この記事でわかること
- 経理の職務経歴書で評価される5つのコア要素
- 選考担当者が減点しやすいNGパターン
- 職種別・経験年数別にそのまま使える例文
- 提出前に確認すべきチェックリスト
経理の職務経歴書で評価される5つのコア要素
まず、経理の職務経歴書は、他職種以上に「具体的な数字」が評価を左右します。まずは、選考担当者が重視する5つのコア要素を整理します。
| コア要素 | 書くべき内容 |
|---|---|
| ①業務範囲の具体性 | 月次・年次決算のどこまでを担当したか(仕訳入力〜開示資料作成まで) |
| ②規模感の数字 | 担当していた会社・部門の売上規模、従業員数、拠点数 |
| ③スキル・資格 | 簿記・会計システム(SAP等)・Excel関数レベルの明記 |
| ④成果・改善実績 | 決算早期化、業務効率化など数字で語れる成果 |
| ⑤マネジメント経験 | 後輩指導・チーム人数・育成実績の有無 |
したがって、これら5つの要素をまんべんなく盛り込むだけで、他の応募者との差別化につながりやすくなります。
職務要約欄の書き方の型
まず、職務要約欄は職務経歴書の中でも最初に読まれる部分です。ここで印象が決まることも少なくありません。そこで、経理の職務要約欄には使いやすい型があります。「経験年数+担当業務の範囲+規模感+強みとなる実績」の順で組み立てる方法です。
例えば、次のような流れで書くと、読み手にとって理解しやすくなります。まず経験年数を提示します。次に担当してきた業務の範囲を具体的に示します。そのうえで、会社の規模感を数字で伝えます。最後に、成果や強みを一文で締めくくります。
この型に沿って書くだけでも、経歴書全体の見通しがよくなります。さらに、採用担当者が短時間で内容を把握しやすくなるという利点もあります。
自己PR欄で経理としての強みを伝える書き方
次に、自己PR欄について見ていきましょう。自己PR欄では、単にスキルを羅列するのではなく、エピソードとセットで語ることが重要です。エピソードがあることで、説得力が大きく変わります。
例えば、「正確性が強みです」とだけ書いても、採用担当者には伝わりにくいものです。一方で、「入社以来3年間、伝票入力での差異発生率を0.1%未満に抑えてきました」と書けば、具体性が一気に増します。
また、自己PRは応募先の求人票に合わせて微調整することもおすすめです。求人票に「スピード感」というキーワードがあれば、決算早期化の実績を前面に出すとよいでしょう。逆に「正確性」が重視されている場合は、ミスの少なさを裏付ける実績を強調しましょう。
経理の職務経歴書の書き方|選考担当者が減点しやすい3つのNGパターン
次に、経理の職務経歴書でよく見られる減点パターンを確認しておきましょう。
NG①:業務内容が「経理業務全般」で止まっている
例えば、「経理業務全般を担当」という記載だけでは、実際にどこまでの業務を経験したのかが伝わりません。仕訳入力なのか、決算の取りまとめなのか、開示資料の作成まで担っていたのかを具体的に書く必要があります。
NG②:数字が一切入っていない
一方、「決算業務を効率化した」だけでは弱く、「決算日数を10日から7日に短縮した」のように、ビフォーアフターの数字を入れることで説得力が大きく変わります。
NG③:使用システムの記載漏れ
さらに、SAP・OBIC7・弥生会計など、実際に使用していた会計システムの名称を書き漏らすと、即戦力性が伝わりにくくなります。募集要項で指定システムの経験が求められている場合は、特に注意が必要です。
経理の職務経歴書|経験年数別のそのまま使える例文
そこで、経理の職務経歴書の職務要約欄で使える例文を経験年数別に紹介します。自身の経験に合わせて数字を置き換えて活用してください。
20代・実務経験3年程度の例文
「一般事業会社の経理部にて、月次・年次決算業務(仕訳入力〜試算表作成)を3年間担当。簿記2級を保有し、SAPを用いた伝票処理を月間約200件対応。決算早期化プロジェクトに参加し、月次決算の締め日を3営業日短縮する改善に貢献した。」
30代・実務経験8年程度の例文
「従業員数300名規模の企業にて、経理業務全般(月次・年次決算、税務申告対応、監査対応)を8年間担当。うち3年間は後輩2名の育成を兼務。連結決算業務にも従事し、決算資料の精度向上と作成時間の20%削減を実現した。」
40代・マネジメント経験ありの例文
「経理チームのマネージャーとして、メンバー5名を統括。決算業務の標準化とシステム移行プロジェクトを主導し、決算業務にかかる残業時間を月平均15時間削減。経営層への月次報告資料の作成・説明も担当した。」
経理 職務経歴書 書き方のチェックリスト|提出前に確認すべき4項目
また、職務経歴書を提出する前に、最低限次の4点を確認しておくことをおすすめします。
- 数字(規模・件数・削減率など)が最低3箇所以上入っているか
- 使用した会計システム・ツール名を明記しているか
- 応募先の求人票にある必須要件のキーワードが本文に含まれているか
- 誤字脱字、和暦・西暦の表記ゆれがないか
なお、応募先ごとにキーワードを微調整することは、書類選考の通過率に直結しやすいポイントです。同じ職務経歴書を使い回すのではなく、求人票の文言に合わせて表現を調整することをおすすめします。
退職理由の書き方で気をつけたいポイント
さらに、職務経歴書や面接では、退職理由の伝え方にも注意が必要です。ネガティブな理由であっても、そのまま書いてしまうと印象を損ねることがあります。
例えば、「残業が多くて辛かった」という理由があります。この場合、「業務効率化に強い関心を持つようになった」という前向きな表現に変換できます。同様に、「正当に評価されなかった」という不満は、「より裁量を持って成果を出せる環境を求めている」という表現に言い換えられます。
このように、ネガティブな事実をそのまま伝えないことが大切です。そこから学んだことや、次に求める環境として言語化する視点を持ちましょう。
NGパターンをさらに詳しく見る
先ほど紹介した3つのNGパターンについて、それぞれの改善例をもう少し具体的に見ていきましょう。
「経理業務全般」の改善例
「経理業務全般を担当」とだけ書くのは避けましょう。代わりに、「仕訳入力、月次試算表作成、年次決算補助、税務申告書類の準備」のように、業務を箇条書きで分解して書きます。そうすることで、経験の解像度が一気に上がります。
数字が入っていない記載の改善例
「業務を効率化した」だけでは弱いです。「Excelマクロを導入し、月次集計にかかる時間を8時間から3時間に短縮した」のように、ビフォーアフターを数字で示すことが有効です。
【業界別】職務経歴書で強調すべきポイントの違い
さらに、経理の職務経歴書は、応募先の業界によって評価されるポイントが微妙に異なります。あらかじめ業界ごとの傾向を押さえておくと、書類の完成度が上がります。
| 業界 | 強調すべきポイント |
|---|---|
| 上場企業・大手メーカー | 連結決算・開示資料作成・内部統制対応の経験 |
| IT・SaaS企業 | スピード感のある月次決算対応、管理会計へのかかわり |
| 外資系企業 | 英語での資料作成・本社報告の経験、IFRS対応経験 |
| 中小企業 | 経理業務を一人〜少人数で幅広く対応してきた実務範囲の広さ |
このように、同じ経理経験でも応募先の業界に合わせて「どの経験を前面に出すか」を調整するだけで、書類の印象は大きく変わります。
職務経歴書と合わせて準備しておきたい書類
加えて、職務経歴書だけでなく、あわせて次の書類も早めに準備しておくと、選考がスムーズに進みやすくなります。
履歴書との内容の整合性
まず、履歴書の職歴欄と職務経歴書の内容に矛盾がないか、特に在籍期間の年月は必ず一致させておきましょう。
資格証明書のコピー
次に、簿記や税理士科目合格などの資格を記載する場合、面接時や内定後に証明書の提示を求められることがあるため、事前に手元に準備しておくと安心です。
ポートフォリオ的な実績資料(任意)
また、決算早期化やシステム導入など、成果を数字で示せるプロジェクトがある場合は、簡単な実績サマリーを別途用意しておくと、面接での説明がスムーズになります。
フォーマット・レイアウトで意識したいこと
また、内容だけでなくフォーマットにも工夫の余地があります。読みやすいレイアウトは、それだけで採用担当者の負担を減らします。
まず、箇条書きを積極的に使いましょう。長い文章で業務内容を説明するより、短い箇条書きの方が短時間で内容を把握してもらえます。次に、強調したい実績は太字にしましょう。数字や成果を目立たせることで、読み手の目に留まりやすくなります。さらに、フォントサイズや行間を整えることも大切です。詰め込みすぎた経歴書は、かえって読みにくくなります。
採用担当者が実際に見ているチェックポイント
加えて、採用担当者が職務経歴書のどこを重点的に見ているかを知っておくと、書き方の優先順位がつけやすくなります。
まず、最初に目を通すのは職務要約欄です。ここで全体の印象が決まります。次に確認されるのは、直近の職歴です。直近でどのような業務を担っていたかは、即戦力性の判断材料になります。さらに、資格欄も忘れずにチェックされます。特に簿記資格の有無は、書類選考の初期スクリーニングで重視されやすいポイントです。
このように、限られた時間で読まれることを前提に、重要な情報から順番に配置する意識を持つと、より通過率の高い職務経歴書に仕上がります。
経理未経験からの転職者が書くべきポイント
一方、未経験から経理を目指す場合は、書き方の重点が異なります。実務経験がない分、別の角度からアピールする必要があります。
例えば、前職での数値管理の経験があれば、それを経理業務との親和性として書きましょう。売上集計やコスト管理の経験は、経理の仕事とも通じる部分があります。また、簿記資格の取得状況も忘れずに記載しましょう。学習中であっても、取得予定時期を明記することで、意欲が伝わります。
さらに、志望動機の欄では「なぜ経理なのか」を具体的なエピソードとともに書くことが重要です。単なる「安定していそうだから」ではなく、実体験に基づいた理由を伝えましょう。
職務経歴書に関するよくある質問
Q. 職務経歴書は何ページにまとめるべきですか?
A. 例えば経理職の場合、A4で2枚程度が目安です。経験が豊富な場合でも3枚以内に収めることをおすすめします。
Q. 転職回数が多い場合、どう書けばいいですか?
A. なぜなら、各社での在籍期間よりも、そこで何を担当し何を身につけたかに焦点を当てて記載すると、前向きな印象を与えやすくなります。
Q. 職務経歴書のフォーマットは自由でよいですか?
A. ただし、基本的には自由ですが、経理職では「編年体形式」(時系列で経験を記載する形式)が読みやすく好まれる傾向があります。
Q. 経理未経験でも簿記資格なしで応募できますか?
A. 応募自体は可能な場合もありますが、書類選考の通過率を上げるには、簿記3級以上の取得を並行して進めることをおすすめします。
Q. 職務経歴書はパソコンで作成すべきですか?
A. はい。多くの企業ではWordやPDF形式での提出が一般的です。手書きよりも、修正のしやすさや読みやすさの面でパソコン作成が適しています。
まとめ:経理 職務経歴書 書き方は「数字」が通過率を左右する
経理の職務経歴書の書き方では、業務範囲・規模感・スキル・成果・マネジメント経験という5つのコア要素を、できる限り具体的な数字とともに記載することが重要です。減点されやすいNGパターンを避け、応募先に合わせてキーワードを調整することで、書類選考の通過率は着実に高められます。
この記事の一次情報源
- LX Career 経理・財務職の転職支援実績にもとづく職務経歴書添削の傾向分析
- 厚生労働省:職業能力開発関連情報




