経理の転職を考え始めたとき、多くの人がまず「このままで大丈夫か」「何から始めればいいか」という2つの壁にぶつかります。
※会話は、面談でよくいただくご相談をもとに再構成しています。
このまま今の会社にいて、経理のキャリアは大丈夫なのか不安です。転職したほうがいいとは思うのですが、何から始めればいいのかわからなくて。
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20代・30代の方から、本当によくいただくご相談です。まずは、自分の市場価値を知るところからで大丈夫ですよ。
特に20代・30代は、キャリアの土台をつくる時期でもあります。少しの動き方の違いが5年後・10年後の年収やポジションに大きく影響してきます。だからこそ、勢いだけで動くのではなく、正しい順序で準備を進めることが重要です。
この記事は、20代・30代の経理担当者に向けた内容です。まず、市場価値の把握から年収相場、キャリアパスの選び方まで解説します。さらに、内定までの進め方も含めて転職活動の全体像を1本にまとめました。順番に読み進めてみてください。そうすれば、「今の自分が次に何をすべきか」が具体的に見えてくるはずです。
📋 この記事でわかること
- 20代・30代の経理転職で狙える年収レンジと上げ方
- スペシャリスト型・マネジャー型、2つのキャリアパスの選び方
- 【年代別】転職を成功させる動き方と、よくある失敗の避け方
- 書類通過率を上げる職務経歴書の書き方と面接準備のコツ
- 面談の現場で実際に出た、20代・30代の経理の迷いと答え方
経理転職で年収を上げるには「市場価値の把握」が第一歩
経理の転職を考え始めたとき、まず最初にやるべきことがあります。つまり、自分の市場価値を正確に知ることです。具体的には、「業務の深さ」「使用システム」「保有資格」の3軸で棚卸しします。そうすることで、求人の選択肢と年収オファーの幅が大きく変わってきます。
つまり、同じ簿記2級保有者でも差は出ます。経験の深さによって、年収オファーに数十万円の差が出ることも珍しくありません。まずは自分がどの軸で強みを持っているのかを整理してみましょう。
業務の深さ×使用システムで年収が変わる
採用担当者が最も重視するのは「どこまで一人で完結できるか」です。日次仕訳のみを担当しているのか。あるいは月次・年次決算まで一貫して担当しているのか。そしてこの違いで、書類選考の通過率は大きく変わります。
また、freee・マネーフォワードなどのクラウド会計の経験も評価されます。さらにSAP・Oracleなど基幹システムの経験があれば、即戦力と見られます。そのため職務経歴書には、担当したシステム名と運用期間を具体的に記載します。逆に、複数のシステムを「浅く」使った経験しかない場合もあります。その場合は、無理に幅広さをアピールしないほうが得策です。むしろ最も深く使い込んだ1〜2システムに絞りましょう。そのうえで具体的なエピソードを語る方が、面接での説得力は高まります。
特に中小企業からの転職では、悩む方が多いところです。つまり「クラウド会計しか使ったことがない」ことを弱みだと捉えてしまうのです。一方、実際にはそうとは限りません。「限られたリソースで幅広い業務を一人で回してきた」経験と見ることもできます。むしろ評価されるケースも少なくありません。伝え方次第で印象は大きく変わります。
資格は「簿記2級→1級→USCPA・税理士科目」の順で効く
簿記2級は、経理求人における実質的なボーダーラインです。取得済みであれば、上場企業や大手グループへの応募が現実的な選択肢になります。
さらに1級や税理士科目合格があるとどうでしょうか。すると外資系企業やCFO直下など、高年収帯の求人にも手が届きます。転職活動と並行して学習を進めるのも、有効な戦略の一つです。
あわせて意識したいのが、応募前の企業研究です。決算公告や有価証券報告書、採用ページは事前に読み込みましょう。そのうえで「求める人物像」まで押さえれば、受け答えの精度が上がります。特に「なぜ当社なのか」という質問には注意が必要です。なぜなら企業のフェーズや事業内容を踏まえた回答が求められるからです。自分のスキルがどう噛み合うかを具体的に語れると、説得力が増します。
👉 あわせて読みたい:経理の市場価値は何で決まる?5つの評価軸と診断の使い方/経理の資格ロードマップ|段階別に何をいつ取るか
【年代別】経理の年収相場|20代・30代・40代でこれだけ違う
市場価値を把握したら、次に押さえておきたいのが年代別の年収相場です。経理・財務職の年収は、経験年数とともに以下のように上昇していく傾向があります。
| 年齢階級 | 年収換算 |
|---|---|
| 20〜24歳 | 353.2万円 |
| 25〜29歳 | 424.0万円 |
| 30〜34歳 | 484.4万円 |
| 35〜39歳 | 536.4万円 |
| 40〜44歳 | 540.2万円 |
| 45〜49歳 | 566.5万円 |
※厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(職種)第5表「会計事務従事者」。年収換算=きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額。
20代のうちは他の年代に比べて控えめな水準です。一方、この時期に月次・年次決算の経験を積んでおきましょう。加えて資格を取得しておくことが、30代以降の伸びしろに直結します。30代になると専門性が評価され、年収は一段階上がります。
ここで注意したいことがあります。「今の年収を上げること」と「将来の伸びしろを作ること」。つまりこの2つは、必ずしも同じ選択にはなりません。20代のうちは特に、目先の年収差にとらわれるべきではありません。むしろ次の転職でどう評価されるかを見据えて環境を選びましょう。そうすれば、結果的に得られるものが大きくなります。
業種別・企業規模別・役職別のより詳しいデータは、経理の年収相場データ(年代別・役職別)で詳しく解説しています。なお、自分の年代・役職に近いデータは確認しておきましょう。そうすれば、次の求人精査やエージェントとの面談もスムーズに進みます。
転職に動くべきタイミング|入社何年目・何月が有利か
経理転職の成否を分けるのは「いつ動くか」です。年齢と経験のバランスが合うタイミングを見極めることが重要です。加えて、転職時期は決算期を避けるのが基本です。年代によって、動くべきタイミングも少し異なります。
20代のベスト転職タイミング
20代の場合、入社3年目以降で月次決算を経験した段階がベストです。スキルと市場価値のバランスが最もよい状態です。簿記2級を取得してから動くと応募先の幅がさらに広がります。
20代は「目先の年収」より「経験の質」を優先する判断が、結果的に有利に働きます。上場企業で年次決算・連結・税務を経験できる環境を選ぶことが重要です。面接では、決算の「どの工程」をどこまで担当したかが問われます。そのため具体的に語れるよう準備しておきましょう。
30代は決算期を避けた4〜6月・10〜11月に動く
一方、30代の経理転職では武器が変わります。つまり年次決算・税務申告・チームマネジメントの実績が最大の武器です。なお、マネジャー候補として動く場合もあります。その場合はチーム規模やKPI管理の成果をセットで伝えましょう。
転職時期は決算期(3月・9月)を避けた4〜6月・10〜11月が狙い目です。企業側の採用意欲が高く、現職の引き継ぎも比較的スムーズに進められます。また、ERP導入プロジェクトや会計システムの刷新経験も有効です。つまり決算実務とは別の観点からアピールできる材料になります。逆に、決算期の直前・直後は現職の繁忙とも重なりやすい時期です。そのため、面接日程の調整だけでも消耗してしまうことがあります。可能であれば、決算月の2ヶ月前までには動き出しておくと余裕を持って進められます。
👉 あわせて読みたい:経理は何年目で転職?年次と年齢の対応を実数で確認する
2つのキャリアパス|マネジメント路線 vs 専門職路線
転職で年収アップを実現するには、相場を把握した上で交渉に臨むことが重要です。参考になるのが賃金構造基本統計調査(令和7年)です。会計事務従事者では、25〜29歳の年収換算が424.0万円です。30〜34歳では484.4万円、35〜39歳では536.4万円です。さらに、役職に就くかどうかでも差が出ます。役職者を除いた平均は460.2万円で、全体平均との差は52.0万円です。
スペシャリスト型とマネジャー型、どちらを目指すか
経理のキャリアには、大きく分けて2つの方向性があります。すなわち「スペシャリスト型」と「マネジャー型」です。どちらを選ぶかで、積むべき経験も、転職先に求める条件も変わってきます。

スペシャリスト型は、税務・連結・IFRS対応などの専門領域を深めていく道です。そのため外資系企業やCFO直下ポジションが向いています。なぜなら専門性そのものが評価される環境だからです。
一方のマネジャー型は、リードする経験を積み重ねる道です。具体的には、チームマネジメントや部門横断のプロジェクトが中心です。将来的に経理部長やCFOを目指す方もいるでしょう。その場合は20代から、メンバー育成や進行管理の経験を意識的に積みます。
スペシャリストとマネジャー、どちらを目指せばいいか迷っています。
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どちらが正解というわけではないんです。たとえば税務や連結を深めたいならスペシャリスト型、チームをまとめる経験を積みたいならマネジャー型です。だから、5年後にどちらの仕事の話をしていたいかで考えてみてください。
つまり、年収だけで決めなくていいんですね。
迷ったときの決め方
どちらが正解というわけではありません。むしろ、自分がどんな働き方で専門性を発揮したいかで変わります。両方を試しながら適性を見極めるのも、20代・30代のうちなら十分に可能です。迷ったときはどうすればよいでしょうか。例えば両方のキャリアを歩んできた転職エージェントに相談するのも一つの手です。
判断に迷ったら、一つの基準があります。「5年後、どちらの仕事の話をしている自分がワクワクするか」。つまりこの基準で考えるのもおすすめです。年収シミュレーションだけで決める必要はありません。むしろ日々の業務内容や働き方のイメージも含めて比較しましょう。そうすれば、後悔の少ないキャリア選択につながります。
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👉 あわせて読みたい:経理のキャリアパス|担当者と管理職の差は455万円
【年代別】転職成功のポイント|20代・30代それぞれの動き方
ここでは、実際の転職支援の現場でよく見られるパターンをもとにします。そのうえで、20代・30代それぞれの成功のポイントを紹介します。
20代:経験の「幅」を広げて土台をつくる
20代で相談に来る方の多くは、共通の悩みを抱えています。すなわち「今の会社で仕訳と伝票処理しかできない」という悩みです。この場合、まず月次決算までの経験を積める環境に移ることが最優先です。年収そのものは横ばい、あるいは一時的に下がることもあります。ただし1〜2年後、決算経験を武器にした2回目の転職があります。そこで大きく年収を伸ばすケースが多く見られます。
例えば、こんなルートもあります。「日次仕訳のみ→中小企業で月次決算→2年後に上場企業へ」というルートです。このように転職のたびに年収と業務範囲を伸ばす方は珍しくありません。1回の転職で全てを得ようとする必要はありません。むしろ2〜3年単位でキャリアを設計する視点が、20代の転職成功の鍵になります。焦って好条件だけを追いかけるのは避けましょう。むしろ「この環境で3年後どんなスキルが身につくか」を基準に選びます。その方が、結果的に早く理想のポジションへたどり着けます。
つまり、20代の転職で見るべきは「今回の年収」ではありません。むしろ「次の転職でどう評価されるか」を見据えて動くのが近道です。
30代:実績の「数字化」で年収交渉を有利に進める
30代で相談に来る方の多くは、決算経験は十分にあります。ただし、それを職務経歴書や面接で言語化できていないケースが目立ちます。「担当していた」と書くだけでは足りません。例えば「3名体制のチームで月次決算の締め日数を2営業日短縮した」と書きます。このように規模と成果を数字で語れるよう整理しましょう。それだけで、書類通過率も内定後の年収提示額も変わってきます。
特に、マネジメント経験がまだ少ない30代前半の方に有効です。例えば「チームの人数」「担当した予算規模」「決算のスコープ」を整理します。それだけで、面接での説得力が大きく変わります。実績を「大きく見せる」のではなく、「具体的な数字で正確に伝える」ことが重要です。数字が手元にない場合もあるでしょう。その場合は「なぜその業務改善が必要だったか」という背景から語ります。そうすれば、実務理解の深さが伝わりやすくなります。
つまり30代は、経験の「棚卸し」に時間をかけるほど結果が良くなります。
👉 あわせて読みたい:20代の経理転職|25歳を境に規模の差が2.5倍に開く実数/30代経理の転職で求められるスキルと成功のポイント
転職活動の進め方|内定までの4ステップ
経理転職の成功率を高める最短ルートは、以下の4ステップです。在職中からこの流れを進めることが、無理のない転職活動につながります。
Step1:スキルの棚卸し。
業務の深さ・使用システム・保有資格の3軸で、自分の市場価値を整理します。
Step2:エージェント登録。
経理・財務に強いエージェントに登録し、市場感と自分の相場観をすり合わせます。
Step3:求人精査。
年収レンジだけで判断してはいけません。むしろ業務範囲・企業フェーズ・決算スコープまで確認して絞り込みます。
Step4:書類最適化。
職務経歴書を「成果と数字」で仕上げ、面接で語れる状態まで準備を整えます。
職務経歴書は「成果と数字」で差をつける
書類選考の通過率を上げるには、業務の羅列から脱却することが鍵です。例えば「月次決算を3名体制でリードし、締め日数を2日短縮」と書きます。このようにチーム規模・改善実績・数字を盛り込んで記載しましょう。使用システムや保有資格も漏れなく書きましょう。冒頭3行で定量実績を示すことで、書類通過率は大きく変わります。
在職中の転職活動、無理なく進めるコツ
在職中の転職活動で悩ましいのが、面接時間の確保です。有給休暇を使い切るタイプの候補者もいます。ただし最近は、オンライン面接に対応する企業も増えています。まずは応募先に、オンライン面接の可否を確認してみましょう。
また、現職への配慮も欠かせません。内定が出るまでは、周囲に転職活動を伝えないのが基本です。エージェントとのやり取りは私用のメールアドレス・電話番号を使いましょう。社内の情報端末は使わないなど、基本的な注意点も押さえておく必要があります。
複数エージェントの使い分け方
経理・財務特化型と総合型のエージェントを併用する手もあります。つまり、選択肢を広げる有効な手段です。特化型は非公開求人や業界特有の相場感に強いという特徴があります。総合型は求人数の幅で優位性があります。担当者との相性も、転職の満足度に大きく影響します。そのため複数人と話してみましょう。そのうえで「この人になら本音で相談できる」相手を見つけましょう。
面接準備と年収交渉のポイント
経理の面接では、担当業務の範囲を30秒で説明できるよう準備しておきましょう。月次・年次決算の対応範囲や使用システムのレベルを整理しておくことが大切です。「なぜこの会社の経理か」という志望動機も問われます。そのため、業界特性や企業規模を事前に調べておきましょう。そのうえで、具体的に答えられる状態にしておくことが大切です。
年収交渉は内定直後が最大のチャンスです。現職の年収と転職市場の相場を根拠に、希望額を明確に提示することが大切です。なお、複数社から内定を得ておくと、精神的な余裕を持って交渉に臨めます。
👉 あわせて読みたい:経理の職務経歴書 書き方|レビュー現場の指摘5つと年代別例文/経理転職エージェントの賢い使い方/経理転職の年収交渉を成功させる5ステップ
面談の現場から:20代・30代の経理が転職で迷うポイント
ここまでの内容を、実際の面談の場面で確かめてみましょう。ここでは、LXキャリアのキャリアアドバイザー森岡が2026年に経理・財務の方と面談した中から、転職の判断に役立つ話を紹介します。
※ 個人が特定されないよう年代・職種だけを残し、発言は趣旨を変えない範囲で読みやすく整えています。
小さな会社で「全部やる」か、大きな会社で「深める」か
30代前半で経理を担当している方は、新卒でベンチャー企業に経理として入社しました。ところが、実際の担当はバックオフィス全般だったそうです。
経理
会社の規模的に、経理だけで1人が埋まる感じではありませんでした。なので、労務・総務・法務なども兼ねながら経理をやっていました。3年半ほどそうしたあと、経理一本でやりたいと思って転職しました。転職先の上場メーカーでは、事業部の経理や法人税・消費税を担当しました。
一方で、大きな会社に移ると何が変わるのか。この点について、森岡は次のように伝えています。
LXキャリア
大きな会社はルーチンが整っているので、専門性は深くなります。ただ、経理から管理会計へ、さらに経営企画のような仕事へと少しずつ染み出していくことは、規模が大きくなるほどしにくくなる感覚があります。
つまり、規模の大小に正解はありません。20代で「幅」を経験し、そのあと「深さ」を取りにいく流れは、前の章で紹介した動き方とも重なります。次の転職で何を語りたいかを基準に選ぶのが現実的です。
30代後半で聞かれた「市場価値を上げるには?」
連結決算や開示を担当する30代後半の方からは、面談の終わりにこんな質問がありました。
経理
今後、何をやっておいたら市場価値が上がりますか?
LXキャリア
次に動くとしたら、課長候補や課長クラス、その先は部長候補というポジションになると思います。そこにスムーズに進むには、マネジメント経験が要件に入ってきます。課長クラスで入れるか、部長クラスで入れるかで、年収も変わります。資格でいえば、USCPAなどはわかりやすい材料です。
このように30代の転職では、同じ決算経験でも「メンバーとして」か「まとめる側として」かで、応募できる求人の層が変わります。マネジャー型を目指すなら、今の職場で小さくてもチームを持つ経験が、そのまま次の転職の材料になります。
「FP&A」という職種名だけで選ばない
外資系企業で財務会計を担当する30代の方は、20代のころに「FP&Aアナリスト」の求人で転職した経験を話してくれました。
財務会計
決算書を作る側と、それを分析して見通しや戦略を立てる側は、まったく違う仕事です。ところが入ってみると、Excelを少し編集するような作業が中心でした。議論の機会もあまりありません。この環境は良くないと思い、1年たたずに辞めました。
このように、求人票の職種名が同じでも、中身は会社によって大きく違います。さらに、短期で辞めた経緯は次の面接で必ず説明を求められます。そのため面接では「予算や見通しを誰が作り、誰に報告しているか」を具体的に聞いておきましょう。入社後のずれを防げます。
在職中の転職活動は「書類で言語化」から始める
事業会社で財務と管理会計を担当する30歳前後の方は、転職活動を始める前の段階で、こんな不安を口にしていました。
財務
今の仕事をしながら転職活動を始めたら、どういう生活になるのか。正直、あまりイメージが湧いていません。
LXキャリア
まずは書類を作るのが第一ステップです。職務経歴書で、自分がやってきたことをきちんと言語化します。面接は2〜3回あることが多いので、リモートの日の昼休みや、業務が終わったあとに入れる方が多いですね。
なお、この方は引き継ぎに備えて、業務マニュアルを少しずつ整えていました。転職するかどうかに関係なく役に立つ準備なので、在職中にできることとしておすすめです。
自分の経験だと、どのくらいの年収を狙えるのか知りたいです。
LXキャリア
たとえば経理の年収診断なら、スキル・経験・資格から想定年収の目安が90秒でわかります。そのうえで、20代なら経験の幅、30代なら実績の伝え方を一緒に整理しましょう。
まずは自分の現在地を確かめてみます。
経理転職でよくある失敗と回避策
最後に、経理転職でつまずきやすいポイントを4つ紹介します。事前に知っておくだけで、多くは回避できます。
①在職中の活動で軸がブレる。
複数のエージェントに登録したとします。その結果、条件のバラバラな求人に振り回されてしまうケースです。まず「業種」「年収レンジ」「働き方」の優先順位を決めましょう。そうすれば、選考中の迷いが減ります。
②決算期に転職活動を始めてしまう。
繁忙期は面接日程の調整が難しく、現職の引き継ぎも重なって疲弊しやすくなります。可能な限り、決算期の1〜2ヶ月前には動き出しておくのが理想です。
③職務経歴書が「業務の羅列」で終わっている。
前述の通り、数字と成果を伴わない職務経歴書は書類選考で埋もれがちです。提出前に、第三者の目でチェックしてもらうことをおすすめします。
④年収条件だけで応募先を決めてしまう。
年収の高さだけで応募したとします。すると入社後に、業務範囲や決算スコープのミスマッチに気づくケースです。そのため求人票の年収と一緒に、担当する業務の範囲まで確認します。そのうえで応募することが大切です。年収が高い求人ほど、求められる専門性やスピード感も高くなります。そのため「背伸びしすぎていないか」も見ておきましょう。つまり客観的に見極める視点を忘れずに持っておきます。
👉 あわせて読みたい:経理転職で失敗する人の共通原因5つと対策
まとめ:経理転職を成功させるための4ステップ
経理転職の成功率を高める最短ルートがあります。つまり「スキル棚卸し→エージェント登録→求人精査→書類最適化」の4ステップです。在職中からこの流れを進めることが重要です。転職活動の平均期間は在職中で3〜4ヶ月程度。今すぐ動き始めれば、次の決算期の前に希望のポジションへ移ることも十分に可能です。
年収も、キャリアパスも、転職のタイミングも、正解は一つではありません。まず20代であれば、経験の幅を意識しましょう。一方30代であれば、実績の言語化です。それだけで、結果は大きく変わります。大切なのは、自分の市場価値を客観的に把握した上で、納得できる選択をすることです。一人で全てを判断しようとする必要はありません。むしろ必要なタイミングで専門家の視点を借りることも大切です。遠回りに見えて、実は一番の近道です。
➤ あわせて読みたい:経理の年収相場|平均・年代別・役職別データと転職で上げる方法
📌 この記事の一次情報源
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(職種)第5表 — 年齢階級別の給与額と年間賞与
- 役職者を除いた集計は、同調査の(職種)第3表
- LXキャリアの面談記録(2026年・経理・財務職の方との面談。個人が特定されないよう匿名化)
※「会計事務従事者」には預貯金窓口事務員などを含み、公認会計士・税理士は含みません。事業会社の経理職に限定した公的統計は存在しないため、代理指標として用いています。
