月次決算のスケジュールは、経理の実務力を映す鏡です。本記事は、月次決算を任され始めた経理担当者や、これから実務を深めたい方に向けています。月次決算とは何か、基本の流れ、そして早期化のコツまでを、実務目線でわかりやすく解説します。まずは全体像をつかみ、自分の毎月の業務に落とし込んでいきましょう。
月次決算とは?年次決算との違いを整理
月次決算とは、1か月ごとに会社の経営成績と財政状態をまとめる社内向けの決算です。年次決算が法的な義務であるのに対し、月次決算は任意で行われます。しかし、経営判断のスピードを支える重要な業務です。
そのため、多くの企業が毎月の締めを重視します。月次決算のスケジュールを安定させると、経営陣は早いタイミングで数字を確認できます。結果として、意思決定の質も高まります。
月次決算の主な目的
月次決算の目的は、大きく3つあります。第一に、業績の早期把握です。第二に、年次決算の負担分散です。第三に、予算と実績の差異分析です。これらを毎月繰り返すことで、決算の精度は着実に上がります。
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月次決算スケジュールの基本的な流れ
ここでは、月次決算のスケジュールを営業日ベースで示します。会社によって日数の差はあるものの、標準的な流れは共通しています。まずは代表的なモデルを押さえましょう。
締め日から報告までのモデルスケジュール
典型的な月次決算は、締め日の翌営業日から始まります。以下は、5営業日で完了させる場合のモデルです。
- 1営業日目:売上・仕入の計上、経費精算の締め
- 2営業日目:現預金・売掛金・買掛金の残高照合
- 3営業日目:在庫・固定資産・引当金の計上
- 4営業日目:試算表の作成と増減分析
- 5営業日目:月次レポート作成と経営会議への報告
部門をまたぐ連携がカギ
月次決算の流れは、経理だけで完結しません。営業部門は請求データを、購買部門は仕入データを期日までに提出します。したがって、他部門との事前の取り決めが欠かせません。連携ルールを明文化すると、締めの遅延は大きく減ります。
月次決算の具体的な進め方【ステップ別】
次に、月次決算の進め方をステップごとに見ていきます。各ステップの目的を理解すると、作業の優先順位が明確になります。
STEP1 費用と収益を漏れなく計上する
最初のステップは、費用と収益の計上です。発生主義にもとづき、当月分をもれなく反映します。とくに未払費用と前払費用の区分は重要です。ここでの精度が、月次全体の信頼性を左右します。
STEP2 各勘定の残高を照合する
続いて、勘定残高の照合を行います。預金は銀行明細と、売掛金は補助元帳と突き合わせます。差異が出たら、その場で原因を特定します。早めの照合は、後工程の手戻りを防ぎます。
STEP3 試算表を作成し数字を分析する
最後に、試算表を作成します。前月比や予算比で増減を確認し、異常値を洗い出します。そのうえで、経営陣に向けた月次報告へまとめます。数字の背景を一言添えると、報告の価値は高まります。
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月次決算を早期化する7つのコツ
月次決算のスケジュールを短縮する取り組みを「月次早期化」と呼びます。ここでは、現場で効果が出やすい7つのコツを紹介します。
- 締め日と提出期限を全部門で共有する
- 定型仕訳をテンプレート化する
- 概算計上を活用し、確定は翌月に調整する
- チェックリストで作業の抜け漏れを防ぐ
- 会計システムと販売管理システムを連携させる
- 属人化を避け、業務を標準化する
- ボトルネック工程を毎月見直す
これらをすべて一度に導入する必要はありません。まずは1つから始め、効果を確かめながら広げましょう。小さな改善の積み重ねが、確実な早期化につながります。
月次決算スキルは転職市場で評価される
月次決算を安定して回せる人材は、転職市場でも高く評価されます。なぜなら、早期化の経験は業務改善力の証明になるからです。とくにIPO準備企業や成長企業は、この力を強く求めます。
もし自分の市場価値が気になるなら、一度客観的に確かめてみましょう。月次決算の経験は、想像以上に評価される場合があります。
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まとめ:月次決算のスケジュールを味方にする
月次決算のスケジュールは、流れを理解し、進め方を標準化することで安定します。さらに、早期化のコツを取り入れると、経営に貢献できる経理へと近づきます。今日からできる改善を1つ選び、来月の締めでぜひ試してみてください。
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この記事の一次情報源
- 中小企業庁「中小企業の会計に関する指針」https://www.chusho.meti.go.jp/
- 企業会計基準委員会(ASBJ)公表資料https://www.asb.or.jp/
執筆・監修:LX Career 編集部
管理部門特化の転職支援を行うキャリアアドバイザーが、経理・財務の実務と転職市場の動向をふまえて記事を作成・監修しています。有料職業紹介事業として、経理経験者のキャリア相談に日々対応しています。






