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経営企画はやめとけ?きつい・つまらないと言われる理由と、向く職場の見分け方

経営企画はやめとけと言われる理由と向く職場

経営企画はやめとけという声を見て、転職や異動をためらっている方は少なくありません。たしかに大変な面はありますが、それだけで判断するのはもったいない仕事です。そこでこの記事では、きつい・つまらないと言われる理由と、そうならない職場の見分け方を整理します。

※会話は、面談でよくいただくご相談をもとに再構成しています。

相談者

実は経営企画に興味があるのですが、調べるとやめとけ、きついという声ばかり出てきて不安です。

森岡
LXキャリア

その不安は、面談でもよく伺います。実は経営企画がやめとけと言われる理由の多くは、仕事そのものより職場との相性にあるんです。まずは理由を一つずつ分けて見ていきましょう。

相談者

お願いします。

なお、数字はすべて当社の求人データの集計をもとにしています。

経営企画はやめとけと言われる5つの理由

まず、経営企画がやめとけと言われる理由を5つに分けます。ただし、どれも「経営企画だから必ずそうなる」わけではありません。むしろ職場によって大きく変わる点に注目してください。

①仕事の範囲があいまいで「何でも屋」になりやすい

一つ目は、仕事の範囲が会社ごとにまったく違うことです。そこで、当社の求人データで、経営企画の求人の仕事内容に出てくる語を数えました。

仕事内容に含まれる語 件数 全体に占める割合
新規事業 878件 31.0%
KPI・データ分析 824件 29.1%
M&A・アライアンス 761件 26.9%
予算策定・予実管理 627件 22.1%
中期経営計画 569件 20.1%
資金調達・財務 272件 9.6%
取締役会・経営会議の運営 261件 9.2%
IR(投資家対応) 188件 6.6%

出典:当社が利用するエージェント向け求人データベースの「経営企画・経営戦略」求人のうち、中途・正社員で提示年収のある2,832件(2026年9月20日時点)。また、職種名と仕事内容の文章に含まれる語で分類しました。ただし、キーワードによる判定のため誤りを含みます。

たとえば新規事業は31.0%、M&Aは26.9%、予算策定は22.1%でした。一方で、IRは6.6%にとどまります。つまり、同じ「経営企画」でも、中身は求人ごとにばらばらです。

さらに、範囲が決まっていない職場では、ほかの部署が持たない仕事が回ってきます。こうして「何でも屋」になると、経営企画はやめとけと言いたくなるわけです。

なお、上の語のどれにも当てはまらない求人も22.4%ありました。つまり、仕事内容の書き方だけでは中身が読み取りにくい求人も多いのです。

②経営陣と現場の板挟みになる

二つ目は、経営陣と現場の間に立つ難しさです。たとえば経営陣は高い目標を求め、事業部は現実的な数字を出します。そして経営企画は、その差を埋める調整役になります。

しかも、どちらからも「わかっていない」と言われやすい立場です。特に、経営陣が計画を重視しない会社では、苦労が報われにくくなります。

また、事業部から見ると、経営企画は「数字を出せと言ってくる部署」に映りがちです。そのため、信頼関係ができるまでは協力を得るのに時間がかかります。

相談者

経営陣と現場の板挟みって、具体的にはどんな場面ですか?

森岡
LXキャリア

面談でお会いしたスタートアップの管理部門の方は、人員計画を作ったところ、社長に「なんでそんなことやってるの?」と言われたそうです。つまり、せっかく作った計画が、経営の判断に使われなかったんですね。

森岡
LXキャリア

つまり、経営陣が計画を使わない会社では、経営企画の仕事が空回りしやすいんです。

相談者

それはつらいですね……。

③資料づくりと数字集めが多く、成果が見えにくい

三つ目は、「つまらない」と言われる理由です。実のところ、経営企画の仕事の多くは、数字を集めて資料にまとめる作業です。

しかも、資料を使って判断するのは経営陣です。だから、自分の仕事が会社をどう動かしたのかが見えにくくなります。とくに若手のうちは、集計と資料の修正が続くことも珍しくありません。

たとえば、経営会議の直前に資料の構成が何度も変わることがあります。さらに、数字の定義が部署ごとに違えば、そろえる作業から始めなければなりません。そのため、こうした地道な作業に意味を見いだせないと、つまらないと感じやすくなります。

④締め切りが経営会議や取締役会に合わせて動く

四つ目は、「きつい」と言われる理由です。というのも、経営企画の締め切りは、経営会議や取締役会の日程で決まります。

さらに、予算や中期経営計画を作る時期は、仕事が一気に集中します。また、経営陣から急な分析を頼まれることもあります。その結果、繁忙期の読みにくさが負担になりがちです。

一方で、決算のように毎月決まった時期に山が来るわけではありません。したがって、自分で予定を組みにくい点に、きつさを感じる人も多いのです。

⑤求められる知識の幅が広い

最後に五つ目は、覚えることの多さです。たとえば会計の知識に加えて、事業の仕組みや業界の動き、法律の基本まで必要になります。

もちろん、最初から全部を知っている人はいません。ただ、学び続けることが苦にならない人でないと、続けるのはしんどく感じるでしょう。

とはいえ、全部を一人で抱える必要はありません。たとえば、法律は法務部、税務は経理部というように、社内の専門家に聞ける環境かどうかも大切です。

👉 あわせて読みたい:経営企画の仕事内容|経営企画部・経営企画室で実際にやること

経営企画の1年の流れ:忙しくなる時期

では、経営企画の1年の流れを見ておきましょう。というのも、きつさの正体は、仕事量そのものより、山が来る時期の重なりにあることが多いからです。なお、3月決算の会社を例にしています。

  • まず4〜5月:前期の結果をまとめ、決算説明や株主総会の資料を作る
  • 次に毎月:月次の数字を集め、予算とのずれを経営会議で報告する
  • また四半期ごと:取締役会に向けて、業績の見通しを更新する
  • そして秋〜冬:中期経営計画の見直しと、翌年の予算づくりが始まる
  • 最後に1〜3月:各部署と予算を詰め、経営陣の承認を取る

つまり、秋から年度末にかけては、予算づくりと毎月の報告が重なります。そのため、この時期にきついと感じる人が多いのです。

一方で、山の時期が事前に分かっていれば、準備で負担を減らせます。たとえば、予算の前提になる数字を夏のうちに部署ごとに集めておくと、冬の作業がかなり楽になります。

それでも経営企画を選ぶ人がいる理由

では、なぜ経営企画を目指す人は後を絶たないのでしょうか。実は、経営企画がやめとけと言われる理由の裏側に、そのままやりがいがあります。ここでは、面談でもよく挙がる三つの魅力を紹介します。

会社全体を見渡せる

まず、経営企画は会社全体の数字を見られる数少ない部署です。そのため、どの事業がどう稼いでいるかを、経営陣と同じ目線で理解できます。

しかも、ふだんは接点のない部署の課題も見えてきます。その結果、会社の仕組みを立体的に理解できるようになります。

経営の判断に関われる

また、自分がまとめた分析が、投資や撤退の判断材料になります。つまり、会社の方向を決める場面に立ち会えるのです。

たとえば、新しい事業に投資するかどうかを決める会議で、自分の試算がそのまま使われることもあります。こうした手応えは、ほかの部署ではなかなか得られません。

次のキャリアにつながる

さらに、経営企画の経験は、事業の責任者やCFOへの道にもつながります。実際、面談でも、CFOが経営企画を担う会社が増えているという話がよく出ます。

つまり、経営企画で身につく「会社全体を数字で見る力」は、どの会社でも通用する強みになります。

相談者

それでも経営企画を選ぶ人は、どこに魅力を感じているんですか?

森岡
LXキャリア

実は私自身、前職のベンチャーで経理財務の責任者をしていたとき、経営企画のポジションがなかったので来年の計画を自分で作り始めました。たしかに手探りでしたが、会社の数字を自分で動かしている実感があって、面白かったんです。

相談者

つまり、大変さとやりがいが表裏一体なんですね。

経営企画がやめとけになりやすい職場・なりにくい職場の見分け方

このように、つらさの多くは職場との相性で決まります。そこで、経営企画がやめとけになりやすい職場かどうか、転職先を選ぶときに確かめたい点を表にまとめました。

確かめること やめとけになりやすい職場 力を出しやすい職場
経営陣と計画 計画を作っても経営判断に使われない 経営会議で計画と実績が毎回議論される
仕事の範囲 求人票の仕事内容があいまい 担当する業務が具体的に書かれている
報告の相手 報告先が決まっていない 社長やCFOなど報告先がはっきりしている
他部署との分担 経理や事業部との役割分担がない 数字の集め方と責任の所在が決まっている

求人票で確かめるポイント

まず、求人票の仕事内容が具体的かどうかを見ましょう。たとえば「経営企画業務全般」とだけ書かれた求人は、範囲があいまいな可能性があります。

一方で、「予算策定と月次の予実分析」のように業務が書かれていれば、入社後の姿を描きやすくなります。また、報告先が社長かCFOかも、仕事の中身を左右します。

さらに、部署の人数も確かめましょう。たとえば一人だけの経営企画なら範囲は広くなり、何でも屋になりやすくなります。反対に、数人の部署なら担当が分かれていることが多いです。

面接で聞いておきたい質問

次に、面接では次のような質問をしておくと安心です。

  • たとえば、入社後の一週間でどんな仕事をしますか
  • また、作った計画は経営会議でどのように使われていますか
  • さらに、経理や事業部とは数字の集め方をどう分担していますか
  • そして、前任の方はどんな理由で異動・退職されましたか
相談者

では、入社してから「思っていた仕事と違う」とならないためには、どうすればいいですか?

森岡
LXキャリア

面談でも、数字の分析を深めたくて入ったのに、新規事業の推進が中心になったという方がいました。だからこそ、面接では「一週間の仕事の中身」と「誰に何を報告するか」まで聞いておくと安心ですよ。

相談者

まずは求人票の名前だけで決めないようにします。

求人票や面接だけでは分からないとき

とはいえ、職場の雰囲気までは求人票や面接だけでは分かりません。そこで、転職エージェントに部署の体制や前任者の状況を確かめてもらうのも一つの方法です。

特に、経営陣が計画をどう使っているかは、外からは見えにくい点です。だから、実際に企業とやり取りしている担当者に聞くのが近道になります。

さらに、一人で抱え込まず、生の情報を集めることも大切です。たとえば経営企画で働く知人がいれば、ふだんの一日の流れを聞いてみましょう。また、社内に経営企画部があるなら、仕事の一部を手伝わせてもらうのも手です。経営企画についてのこうした生の情報は、ネットのやめとけという声よりも、ずっと判断の材料になります。

👉 あわせて読みたい:経理から経営企画へ|評価される経験と、移るまでの現実的なルート

経営企画に向いている人・向いていない人

最後に、どんな人が経営企画で力を出しやすいかを整理します。もっとも、向き不向きは経験で変わる部分も大きいので、目安として見てください。あわせて、向いていない側に当てはまる場合の始め方も紹介します。

向いている人

  • たとえば、数字から理由を考えるのが好きな人
  • また、立場の違う人の話を根気よく聞ける人
  • つまり、正解のない問いに向き合える人
  • さらに、新しい分野を学ぶのが苦にならない人

向いていない人

  • たとえば、決まった手順の仕事を正確にこなしたい人
  • そして、自分の成果をすぐに目で確かめたい人
  • また、急な依頼で予定が変わるのが強いストレスになる人

ただし、向いていない側に当てはまっても、あきらめる必要はありません。たとえば、予算策定や予実分析など範囲が決まった仕事から始めれば、無理なく経験を積めます。

👉 あわせて読みたい:経営企画に向いてる人の6つの特徴|10問のセルフチェックと向いていない場合の選び方

👉 あわせて読みたい:FP&A転職|経理経験者の市場価値とキャリアパス

経営企画はやめとけか迷ったときの判断軸

それでも経営企画はやめとけという声が気になる場合は、次の三つで考えてみましょう。

一つ目は、自分が経営企画で何をしたいかです。たとえば「分析を深めたい」のか、「事業を動かしたい」のかで、選ぶべき職場は変わります。

二つ目は、今の職場で経験を積む道です。実は、いきなり転職しなくても、予算の取りまとめなど経営企画に近い仕事を社内で引き受ける方法もあります。こうして小さく試せば、自分に合うかどうかを確かめられます。

三つ目は、今の自分の市場価値です。というのも、経験によって応募できる求人も年収の水準も変わるからです。たとえば同じ経営企画でも、予算の経験があるか、M&Aの経験があるかで、声がかかる求人は大きく違います。そこで、まずは自分の現在地を知るところから始めましょう。

相談者

では、自分の経験だと、経営企画でどのくらいの年収になるのか知りたいです。

森岡
LXキャリア

たとえば経営企画の年収診断なら、担当業務や役職から想定年収の目安が90秒でわかります。そのうえで、どんな職場なら力を出せるかを一緒に整理しましょう。

相談者

まずは自分の現在地を確かめてみます。

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👉 あわせて読みたい:経営企画への転職 完全ガイド|仕事内容・年収・向き不向き・入り方を総まとめ

まとめ:経営企画はやめとけかどうかは、職場選びで決まる

経営企画はやめとけと言われるほど、たしかに大変な面のある仕事です。しかし、その大変さの多くは職場の選び方で減らせます。では、要点をまとめます。

  • まず、経営企画がやめとけと言われる主な理由は、仕事の範囲のあいまいさ・板挟み・成果の見えにくさ・締め切り・知識の幅
  • また、求人データでは、同じ経営企画でも仕事の中身が求人ごとに大きく違う
  • 一方で、会社全体を見渡せることや次のキャリアにつながることが魅力
  • つまり、つらさの多くは職場との相性で決まるため、求人票と面接で中身を確かめる

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📌 この記事の一次情報源

  1. 当社が利用するエージェント向け求人データベースの「経営企画・経営戦略」求人2,832件の集計(2026年9月20日時点、中途・正社員・提示年収ありに限定)
  2. 当社が2026年に行った管理部門の方との面談の記録(個人が特定されないよう、職種以外は伏せて再構成)
  3. 執筆者が前職で経理財務の責任者として経営企画の業務を担当した経験
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