
法務・英語・転職市場において、「英語力があると有利」とよく言われる。しかし、実際に求人票を見ると、英語を必須要件にしている企業は全体の一部にすぎない。一方で、外資系や大手グローバル企業の法務求人では英語力が選考の分水嶺になるケースも多い。
この記事では、法務・英語・転職の実態を求人データから整理する。どのレベルで英語が求められるのかを、専門領域別に解説する。英語の有無にかかわらず転職戦略を立てたい方に、具体的な判断軸を提供する。
📋 この記事でわかること
- 法務 英語 転職で英語が「必須」になる求人の割合と傾向
- TOEICスコア別に見た採用市場での評価
- 英文契約・国際法務を扱う企業への転職戦略
- 英語なしでも高年収を狙える法務求人の見つけ方
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法務・英語転職の実態:求人データが示すリアルな需要

法務求人を英語要件の観点で大別すると、「英語必須」「英語歓迎(あると望ましい)」「英語不問」の3タイプに分かれる。求人データを分析すると、それぞれの比率には明確な傾向がある。
英語必須求人は全体の約20〜30%
大手転職サービスに掲載される法務求人のうち、英語を必須要件に掲げているものは約20〜30%とされている。リクルートエージェント・doda等の調査データも同様の傾向を示す。ただし、外資系企業に絞ると70%を超える。グローバル日系大手・国際法律事務所も同様の傾向だ。また、英語が任意要件(あれば尚可)の求人も含めると、全体の50%前後で英語スキルが言及される。
英語必須求人の具体的な条件
英語必須と記載のある求人では、以下のような具体的な要件が設定されることが多い。
- TOEIC 700〜800点以上(最も多いライン)
- 英文契約書の読解・起案が単独で対応できること
- 英語でのメール・電話対応が問題なくできること
- 外国法律事務所との折衝・ネゴシエーション経験(上位求人)
また、「ビジネスレベル」「ネイティブレベル」などの表記も見られるが、実態は企業によって大きく異なる。そのため、応募前にエージェントで業務内容を確認するのが有効だ。
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TOEICスコア別:法務転職市場での評価

たとえば、採用担当者へのヒアリングをもとに整理する。TOEICスコア別の採用市場での位置づけを示す。英語の実務力はスコアだけでは測れない。ただ、スクリーニング基準として使われるため、目安として把握しておくべきだ。
〜600点:英語不問の求人が主な選択肢
そのため、600点未満の段階では、英語が必須の求人に応募することは難しい。国内取引中心の中小企業・専門特化型の法律事務所、あるいは英語要件のない事業会社の法務部が主な転職先になる。そのため英語力よりも、契約法務・コンプライアンス・商業登記などの専門経験で差別化するほうが効果的だ。
600〜730点:英語歓迎の一部求人に対応可能
さらに、この帯域になると英語「歓迎」の求人にリーチしやすくなる。英語メールが週数回程度のポジションや、海外子会社との定型的なやりとりが主な業務であれば、実務経験と組み合わせて評価されるケースがある。ただし、英語を武器として積極的にアピールするには力不足なスコア帯であり、法務実務の深さで勝負する戦略をとるほうが得策だ。
730〜800点:外資・グローバル企業の選考土台に乗る
また、また、TOEIC 730点以上になると外資系の法務求人を通過しやすい。日系グローバル企業でも評価が高まる。英文契約書の読解・レビューに自信があり、メールや電話での英語コミュニケーションが取れれば、このスコア帯でも十分に選考対象となる。法務 英語 転職で英語を武器にしたいなら、まずこのラインを目標にするのが現実的だ。
800点以上:高年収・エグゼクティブ求人への道が開く
一方で、一方で、800点超えかつ英語実務経験があれば、年収800万〜1,000万円超のポジションが現実的になる。外資系企業のシニアカウンセル、IPO準備中のスタートアップのジェネラルカウンセル(GC)、国際仲裁を扱う法律事務所などがその例だ。さらに、英語でのプレゼンや契約交渉の実績があれば、スコア以上の評価を受けることも多い。
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英語力が特に重視される法務専門領域

なお、法務の中でも、専門領域によって英語力の重要度は大きく異なる。自分のキャリアの方向性と照らし合わせて確認してほしい。
英文契約・国際取引法務
まず、英語力が最も強く求められる領域だ。英文のNDA・売買契約書・ライセンス契約を独力でレビューできる実力が問われる。起案力もある人材は特に評価が高い。グローバル展開する事業会社の法務部や、国際法律事務所のアソシエイトポジションがこれにあたる。TOEICスコアよりも英文契約の実務経験そのものが評価される傾向が強い。
M&Aクロスボーダーディール
次に、次に、M&A案件ではデューデリから契約締結まで英語で進む。外国法律事務所・投資銀行・海外子会社とのやりとりが日常業務になるため、流暢な英語でのコミュニケーション能力が欠かせない。また、英語に加えて現地法の素養(米国法・英国法等)があると大きなアドバンテージになる。
知的財産・特許国際出願
さらに、さらに、特許明細書・ライセンス契約を英語で処理する場面が多い。特許事務所の弁理士補・知財部員のポジションでは、英語力に加えて技術的な背景知識も求められることがある。外国特許事務所とのやりとりに英語を使う頻度が高い。
コンプライアンス・規制対応(グローバル企業)
なお、外資系企業のコンプライアンス部門では、グローバルポリシーを英語で読み解く。国内実務に落とし込む作業が中心になる。本社(海外HQ)とのやりとりが英語で行われることも多いため、読み書きとコミュニケーションの両面での英語力が求められる。
英語力がなくても法務転職で高年収を狙う方法
ただし、英語力がなくても法務・英語・転職市場で年収アップを実現している人は多い。英語以外の強みを活かした転職戦略を理解しておくことは重要だ。
国内取引型の大手事業会社は英語不問が多い
小売・流通・不動産・インフラ・建設・食品などの業種では、国内取引が中心であるため、法務部門でも英語を必須とする求人は少ない。これらの企業でも法務責任者クラスになれば年収700〜900万円台に到達することは十分可能だ。英語よりも、会社法・下請法・独禁法・労働法などの実務知識と契約審査の経験を武器にしたほうが評価されやすい。
専門性の掛け算で差別化する
例えば「IT×法務」「医療・薬事×法務」「不動産×法務」のように、業界特有の規制知識を持つ法務人材は、英語の有無にかかわらず希少価値が高い。専門領域の掛け算で市場価値を高め、その分野の大手企業・成長企業の法務ポジションに応募するのが有効な戦略だ。
法務管理職・ゼネラルカウンセルへのパス
法務マネージャーや法務部長などの管理職ポジションでは、英語よりもマネジメント経験・法務戦略の立案能力・経営との橋渡しスキルが評価される。国内特化型の大手企業では、英語なしで法務責任者として年収1,000万円以上を目指せるケースも存在する。
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英語力を上げながら転職活動を進める現実的なプラン
「英語力を上げてから転職しよう」と考える人も多い。しかし実際には、TOEICスコアを上げながら並行して転職活動を進めるほうが現実的だ。以下のポイントを参考にしてほしい。
英語力と実務経験の両輪で動く
現職でも英語に触れる機会を意図的に作りながら、英語要件の低い求人から動き始めることが効果的だ。転職市場での動きを通じて自分の市場価値を把握し、英語力が上がったタイミングで次の転職に備えるという中長期の設計が有効になる。法務 英語 転職を目指す場合、焦らず段階的に進めることが成功の鍵だ。
英文契約の実務機会を現職で確保する
TOEICスコアよりも、英文契約書を扱った実務経験の有無のほうが選考で評価されることが多い。現職で海外取引や海外子会社との窓口業務に手を挙げるなど、英語の実績を作る動きが転職市場での価値向上に直結する。
📌 この記事の一次情報源
- 当社が支援した法務・法律転職者へのヒアリング調査(2025年10月〜2026年3月実施)
- リクルートエージェント・doda等の法務求人データに基づく傾向分析(2026年5月時点)
- 当社担当者が法務領域の転職支援で培った実務知見(累計50件以上のマッチング実績)
✏️ 執筆・監修者
LXキャリア 転職支援チーム
- CA/RA 経験豊富な現役人材紹介のプロ。年間数十件のマッチングを成立
- 人材ビジネスを0→1で立ち上げ、事業としての人材支援の仕組みをゼロから構築
- 法務・コンプライアンス領域の転職支援実績多数
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